夏目漱石の『行人』(1913)には人間の不安について述べられている箇所がある。 兄にあたる漱石は、人間、近代以降の人間の不安について述べている。近代の人間の不安とは”生きるか死ぬかの不安”ではない、”生きるか生きるかの不安”である。 「人間の不安は科学の発展 ...