2024年10月12日13日14日三公演に続き、柄本弾さん受賞記念公演として、年間スケジュール発表後に急遽決定したザ・カブキ公演@新国三公演のうち今回は27日初日に娘(有給申請)と初台まで行ってきました。
昨年10月12.13.14の3公演は全てアッサンブレ会員先行予約で観ております。
初日塩谷判官、樋口さん素晴らしかったです。松の廊下からの演技、庭先でその日のうちに切腹の無念、赤穂の者を待ちつつ探す原典描写とベジャールによる現代の大石、由良之助をどこかで探すような思案の様子を重ねた様子と首桶を片手で後ろに置いてからの切腹と託す言葉の場面。本当に素晴らしい役を生きてらっしゃいました。討ち入りの場から涅槃交響曲の場面の動と静の踊りわけ、更に討ち入り時のバク転要員までされていてその時の一声も四十七士!という感じが大変研ぎ澄まされたもので観ておりました。これからまだ勘平や四十七士とあと2日公演続きますが素晴らしい舞台、日常から切り離された固有の時間、カイロス時間そのものでした。
ザ・塩谷判官はずっと平野先生なのですが昨年秋の公演からは樋口さん、南江さんもそこに入っております。
ザ・伴内は高橋竜太さん(先生)ですが、そこに岡崎準也さんが連なるというふうに。
竜太先生は井福さん伴内の日に退団後初めてザ・カブキを観にいくとおっしゃってました。やはり演目、レパートリーは繋いでいくものなので、ペトリューシュカをバレエリュスプロのように再演して欲しいです。
眠りの三幕感想とメモから文章化するのが遅れてますが、ゆかり団長にはいまの東京バレエでライモンダをやって欲しいです。
グラン・パから、最終的には全幕。もう出来るところまで来ていると思います。
おかるを演じ踊るところの沖香菜子さん、大変に素晴らしく、ひきこまれました。この演目を1年以内に見られる、なんと素晴らしいことでしょう!
流れは把握しているので細部まで観られ、嘆息。勘平の池本さんとのパ・ド・ドゥ、五つ紋入りの着物になってからのポアントと着物、袋帯の二重の制約のなかでの所作とバレエが双方引き立つ難しい振付や感情表現、拍子木とともにみえをきる時の軽やかかつ意思の強さがあらわれるおかる。とても美しく、そして勘平とおかるが措かれた運命的悲劇(フォルトゥナ)を強く感じベジャール版忠臣蔵の解釈とジャポニズムとバレエの技法を重ねた意図が理解できるのが素晴らしかったです。赤穂の白波が描かれた打掛のダンサーさんらとおかるの場も美しくも(自らが抗えないという意味での)運命そのものを表現している。
そして遊女に秘められた意思とともに由良之助と踊る時といくつもの魅力を見せていただきました✨ずっと見続けているザ・カブキですが1年以内に再度観られるのは私の記憶ではかなり稀有なことでして、去年より細部までしっかり拝見できました。
いつか沖さんの顔世も見てみたいと娘と話しながら帰路につきました。手ぬぐいで踊る際の所作もきれいで。私の恩師は西川流の名取りで歌舞伎座や浅草演舞場などで人間国宝のかたの日舞も何度も観に行っております。そうした日舞も無縁でない自分ですが本当にバレエと日舞的所作、舞踊が見事に融合されているのがおかる、ですね。
眠りオーロラに続き、おかるでも沖さんの魅力を十分に見せていただきました。飯田団長が入団3年目でおかるを沖さんに配役したエピソード、飯田団長、ありがとう御座います。
さて、実は見れば見るほど仮名手本忠臣蔵の解像度が高く、ベジャールの振付と黛敏朗と東京バレエのための演目が宝物に感じます😌
魂、デ・アニマ、精神のリレー...
フィチーノが人間の精神的な意志は眼から発せられる光。
そして医学的に視力があっても対象や目的を捉えられるか否かは別の問題としたのを思い出す。(マルシリオの父はメディチ家の従医だったため、彼はしばしばガレノスらの医学を参照し準えたテクストを書き記している。
四十七士と塩谷、おかる、狂言まわしをしていない時の伴内、定九郎からも感じた
すごいエネルギーと、涅槃寂静の内面性が伝わった。
師直 鳥海さん松の廊下の場の前に3人で片足を持ちながら身体をくぐらせたりする振付を去年初日から3日連続で観て、今回観たことでベジャールの振付の妙がわかったように思う。まずこの振付はバランス力キープする力ができていないと絶対にぐらついてしまう。ベジャールが初めて歌舞伎を実際に観たときにどう思っただろうか?衣装の着物にせよ伝統的型を持つ歌舞伎はかなり心身ともに拘束としても見えるだろう。しかしそこに美学がありそうした特性をあの振付が意味するのではなかろうかと。
それはおかるも同様にベジャールが解釈した美学なのだ。バレエは本来ならは重力に抗い、跳躍し回転し、全てを外へ外へ明瞭にしていく芸術なのだ。アポロンとミューズにせよ、ディオニソスにしろ環地中海世界の自由な人間という基礎的な文明を体現するのがバレエである。その美にうたれて人は自らを振り向かされる。真逆の価値観同士を見事に表している振付や場は先のおかるを演じ踊る沖さんだけでなく他にもあるが、五つ紋入りの着物にポアントに加え師直の一見わからない振付も大きなテーマとベジャールの観点が表されている。
勘平の場はおそらく20年前に初めてみたときはあまり理解が追いつかなかったのだが、昨年秋に三日間観た際と今回の新国でよくわかった。東京バレエの1st配役のダンサー達の役の解釈とその表現は本当に素晴らしい。
ベジャールは勘平に悲劇の重なりを作りだす。塩谷の悲劇と時間距離をおきながら重ね合わせて表現していく。
暗闇で定九郎とおかるの父と勘平が彷徨い真実が表を表さない悲劇と、ここでもフォルトゥナ=運命に囚われてしまう。由良之助が切腹していきたえる際に由良之助柄本が血判状に血の母印を押させ、勘平は精神的には四十七士に連なるのだ。
この場面で下手のツケをつくかたの近くに現代の勘平、山仁尚も切腹しているのだが、異時同図法つまり絵巻物などと同じ舞台演出となっており、これも日本美術の代表的なものなのだ、と今回思い至った。
チケット発売時は休憩なしとあったが今回はもう雪の降る討ち入りの場!と感じた。
東京文化会館ではスクリーンに雪が降る様子(くるみ割りの雪の場と同様に)が映し出されていたが新国ではスクリーン投影ではなかったような?同じでしたらすみません!
The Kabuki では討ち入りの場で交互に走り込んでくる様も美しいので去年10月の初日もバルコニー2階上手側にしたのだが(秋元さん日は一階センター)新国の2階バルコニーは正面性はやや薄れるものの高さが一階席と近く舞台にも近く見え方に不安があったが結果、それぞれの役をじっくり見られ、前回から時間も経過していないので本当に細部まで、討ち入り時の眼の光も感じられ本当に美しく意志の強さが舞台から放たれていて圧巻だった。バク転しているのは?と確認したら樋口さん!塩谷判官から四十七士、そしてそこも!という。感動しました。本当に素晴らしかった。首をとってくる時、そしてその後の涅槃交響曲のラストの音楽で静かに踊られる場が本当に素晴らしい。
ヴァリエーション1の山下湧吾さん、このVa.1は難しいと思うのですがbravi!でした。
Va.2の生方さん。こちらも素晴らしかったです!生方さん、新版眠りの青い鳥で凄く緊張してる、観客も手に汗握るという印象がずっとあったのですが、このザ・カブキの初日のダンサー達の集中力というか練度も演技力も技巧も役の解釈も一体化していているのもあって今日は素晴らしいですね!!と感動。
もうこれは記念碑的な公演だと思いました。
因みに弾さんとおかやを演じた伝田さんは同期とのことですが、伝田さんの役作りが凄すぎて、最初は大先輩OGのかたが特別出演されてるのか?と昨年初日は思ったほどです。
伝田さんにお伝えしたら、お返事と涅槃交響曲のリンクを教えてくださり、大感謝。
伝田さんキトリ、11月を楽しみにしています。定九郎の刀を鞘におさめるまでの所作が美しいとかまだまだあります。
本当に2025年6月27日金曜日初日のザ・カブキの舞台は幕開きからラストまで全てのピースが完璧にはまるかのような舞台でした。絶対にメディア化、Blu-rayかDVDどちらでもよいが、火の鳥、ザ・カブキ、Mの3枚組東京バレエ、デジパック版などを販売して欲しいです。記録があるならギリシアの踊りと昨年のザ・カブキ3日間、中国の不思議な役人も収録した特別5作品集などもリリースでも受注生産販売でもよいので販売して欲しいです。
東京バレエ版くるみや今年再演した眠りも。
もしくは公式YouTubeで都度支払う形を併用するとか... 東京バレエのあの作品を観たい、と思うことは日常的に多々あるのです。それにもっとカンパニーとそこで常に研鑽しているダンサーの為にも東京バレエの魅力を知って貰いたいと感じます。
高嶺(Takane)によるデザイン・フォー・ライフ. 商用利用・写真使用に関しては許可をお取り願います。










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