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東京バレエ×勅使川原三郎 世界初演「雲のなごり」、バランシン 「セレナーデ」、ベジャール「春の祭典」の公演に行きました。10月27日(日)14時公演です。3演目とも演奏は東京シティフィル。ベジャールの「春の祭典」はたしか都民芸術祭で見て以来だと思います。
セレナーデ、今年のバレエの饗宴(NHKホール)のオープニング作品にもなっていたはずです。
NHKホールはいっておらず、録画しました。最初のポール・ド・ブラからごく初めの部分は弦楽器の音に対してやや硬いかな、と思ったのですが、途中からコール・ド・バレエのすばらしさ、ソリストの導入部、展開部ともにとても美しかった。バランシンがアメリカに移る直前に作った作品とって、群舞のフォーメーション、ポジショニングの変化と音楽が一体となっているのが見られた。チャイコフスキーの小規模編成ならではのストリングスで、全体的に穏やかな演目のようだが、ピケターンを全体でするなど緩急があり、なおかつ途中からはドラマティックな演技も求められる。全体のプログラムとしてもとても注目していた。音楽史としてもチャイコフスキー→ストラヴィンスキー→武満徹、舞踏史からみても、バランシン→ベジャール→勅使川原三郎の新作といったように非常に意味がある。なぜならば、もし新しいもの、日本の作曲家の作品としてだけ演じたとしてもそれがどういう意味を持つかわかりにくいかもしれないが、チャイコフスキーとバランシンをクラシックのメソッドで踊ることができる(理解して表現することができる)ダンサーとバレエカンパニーが、ベジャールの「春の祭典」をレパートリーにもち、それを表現できることとともに、技術と洞察をこめた新作をプログラムにすることに意義を感じられたし、「春の祭典」は素晴らしかった。春の祭典は見るたびに考えさせらえる演目だが、ベジャールが意図した女性側ソリストとなる主体者の役として、奈良春香は表現しきっていると思う。素晴らしかったと思う。生贄は秋元康臣。種の保存的な生の連鎖における生贄や継承とは何を意味するのか。またホリゾンの光の道は進化を選ぶものたちであろうし、舞台外から照らされる光は外部的な啓示なのである。・・・
ベジャール作品では、そろそろギリシアの踊りを見たいと思うのだが、春の祭典をここまで演じきれるカンパニーがベジャール・バレエ・ローザンヌ以外にあるだろうか。ないようにおもう。今回の演目のために、那須野啓右さんが指導されていたとおもうが、ぜひ継続的にこの遺産を上演してほしいと思う。(最近上演していないほかのベジャール作品や、以前上演した牧神の午後、ペトリューシュカなども同様)
このプログラムは「海賊」(アンナ・マリー・ホームズ版)を見に行った時からできれば見に行きたいと思っていたのだが、脚を運んでほんとうによかったと思う。
おそらく、このプログラムも海外公演にかかるように思うのだが(ザ・カブキ をパリ・オペラ座ガルニエで上演したように)クラシックとコンテンポラリーに通じるコアなものが3演目ともに表現されていたとおもう。
東京バレエのソリストたち、「雲のなごり」に出演していた6人と、セレナーデ、春の祭典は本当に素晴らしかった。















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2019/08/23

東京バレエ団10月公演 勅使川原三郎新作 タイトル「雲のなごり」&出演者決定!

 東京バレエ団創立55周年記念委嘱作品として、世界的振付家 勅使川原三郎氏を迎えて創作が行われている新作について、このたび作品タイトルと出演者が決定しました。

 リハーサルはこの7月〜8月に東京バレエ団スタジオで開始。出演ダンサーたちは武満徹の音楽と勅使川原氏のダンスメソッドに身をゆだねながら、独特のダンスボキャブラリーを身体に染み込ませ、磨いてきました。今後、どのようにダンスが構築されていくのか、ぜひ10月26日(土)、27日(日)に東京文化会館で行われる世界初演の舞台にご期待ください。