マリインスキーバレエ2018公演、マリインスキーのすべて スペシャル・ガラ の公演へ行ってきました。
以前にも書きました通り、3部が<パキータ>のグラン・パであること、プティパのドン・キや白鳥では発見できない新しい演目など目当てに行きました。
<パキータ>では第1−5ヴァリエーションが久し振りにステージで観ることができた。特に第2、3、4ヴァリエーションを躍った方が良かったのと、アントレのパートの群舞のダンサーが良かった。タイトルロールのパキータはエカテリーナ・コンダウーロワ。アンドレイ・エマルコフと合う。
おそらく第1-5ヴァリエーションを躍ったのは、配役表からヤナ・セーリナ、マリア・イリューリキナ、マリア・ホーレア、ナデージダ・バトーエワ、エカテリーナ・イワンニコワ。
マリインスキー管弦楽団の演奏はコーダでのフォルテシモで終わるために、スネアの音の繊細さと弦楽器が美しかった。特にヴァリエーションでの弦やハープの演奏はプティパのそれぞれのヴァリアシオンの特徴ごとに曲の異なるのでそれが際立った。
それだけに、2部のプログラムでも客席からグランフェッテ、フェッテ・アントールナンの際に手拍子が起こってしまったのはとても残念だ。この10年ほどそんなことは起きていなかったので、今時?と... ダンサーは生の音楽で踊っているのであってそこにテンポと全体の芸術性を壊すような手拍子は非常にナンセンスな行為であり、幕間の管弦楽団員たちも信じられないというような反応をしていた。(ように見えた...)
2部は海賊のアリ役を躍ったキミン・キーが素晴らしかった。空中でプリエをして跳躍するのだが対空時間がとても長い。重力から解放されたバレエをみることができた。永久メイともあっていたと思う。
同じく2部の<バレエ101> 英語とフランス語で演目の紹介アナウンスが入る。クラシックの基本ポジシオン1番から5番までそしてそこから101のパとポーズで言語とポジションで繋いでいく。
ザンダー・パリッシュの演技は素晴らしかった。おそらく基礎とテクニックが高いダンサーでなければできないであろうし、今後も度々上演されてもいい演目だと思う。バレエは身体の動きだけではなく、言葉でもあり、時に詩でもある。音節と意味、音楽性を表現する以外にも記号、言語、ユーモアもある演目。バレエ初心者も馴染みやすいであろうから、例えば、<エチュード>のようにガラで踊られるとそのバレエカンパニーやダンサーの良さがストレートにでる演目だと思う。
<ソロ>でのフィリップ・スチョーピン、ヤロスラフ・バイボルディン、マキシム・ゼニンの3人によるプログラムも良かった。パルティータ(バッハ)に、非常に高速で回転しつつシャープに表現される振り付けがフーガのように続いていく。照明も舞台中央に青い層ができていてあっていた。ヤロスラフ・バイボルディンが印象に残った。
最後に第1部の<ショピアーナ>も開幕のプログラムだが良かったし、久しぶりにこの演目を舞台で生のオケによる演奏で観られた。オスモールキナはもちろんだが、ラウラ・フェルナンデスも良かったと思う。
パキータのイメージ写真ポスターと舞台演出の様子の写真
ヴァニティ:錦木 白雪草 洋菊とパピルス
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