

http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2018michelangelo.html
http://michelangelo2018.jp/highlight.html
二回目のミケランジェロと理想の身体展(Michelangelo and the Ideal body)に会期終了日の9月24日に再度脚を運びました。開催してまもなく行きましたが招待券を戴いたので再度。
数日前の記事にもまぜざしのお花と一緒に2Cアポロン像(Firenze考古学博物館から)のカードも飾りました。
あらためて360度この大理石彫刻をみていると、マニエリスムの特徴とも後にいわれる身体をひねる構造というのがどういう意味を持つのか考えてしまった。
つまり、カードでは(商品ですから)アポロンの像の顔正面とリュラがきます。しかしながら、身体の正面(コントラポストの姿勢をわずかにいれた)からみえる顔はプロファイル(横顔)なのです。
プロファイルとは生前のその人を表す肖像構図で、コインの肖像がプロファイルなのもこのためです。
ならば、身体は生前のままあるいは理想像、プロファイルは正面性とは違う意味を持たせていて、
360度ならば、4分の3観面を見ることができます。(すくなくともこの展示ではそうみることが可能だった。後ろからも)
丸彫り彫刻の魅力とはそういうもので、ブロンズ像の最高傑作はヴェッキオ宮殿にあるユディト像ホルフェルネスである。(ドナテッロ像)大理石像ならば、やはり先日再掲した《勝利》(ミケランジェロ)、ヴェッキオ宮殿500人広間もその系譜だろう。そして<ダビデ・アポロ>になると、古代2Cではなかった身体に対する4分の3観面になっており、マニエリスムとしてのからだのひねりは抑えられ、コントラポストのみになっている。それに控えめで静謐な・・・
17世紀初頭のニッコロ・ロッカカタリアータの工房による6人の奏楽天使たちの群像もじっくりみたい。
本来は、ルネサンス音楽に詳しいかたにも話しを聞いてみたかった。家ではルネサンス音楽を聞くのだが、愛好家の域をでていなくて、大学でまなんだのは18世紀以降になってしまうため。
Renaissance(Firenze)の世界観をもっともよくあらわすものは何か、それは音楽、建築、著述(文字/一般市民にいたるまでの多言語化)だと思います。純粋に当時の楽器としても、天使がプットーと混同されはじめていることも気になる展示群でした。いぜん、東京江戸博物館のVenezia展で、楽器を演奏する天使像を演奏している像を楽団分買ってきまして(イタリア製)プレゼピオの天使のようでいまも日常的に使っているのですけれども。
フィレンツェから代々的に支援があったのに、マーブル紙のブックカバーやレターセット、サンタマリアノヴェッラの香りや皮手袋などとにかく物販コーナーが寂しかったですね。
以前からば、イタリア関係となれば、もうすこしフィレンツェのいいものが並んでいたのに・・・・
正直なところ、ミケランジェロをタイトルにつけなくてはならないには知名度上仕方がないと思うのですが、理想の身体というよりも、身体の理想展、もっといえば、ロッビア一族の作品などのテーマは、徳と知とを備えた理想の人間像というものがはっきりでているわけでして。
少なくとも、読売新聞が出していた広告の、ダビデ・アポロと、プロレスラーの方の等身大ポスターは、来場者の特典企画としては的外れだったと思います。
すぐ近くに東京文化会館があり(目の前)東京バレエのダンサーたちがボレロやカブキなどの演目を新国立や、ヨコハマの屋外や、フェスティバルトーキョーでも東京文化会館の前でもパフォーマンスをしているのに。
読売新聞の企画の方の年齢などがそういうもともと根付いていた日本の芸術評価愛好家たちを理解していないか、完全に引き継がれていないのでしょうか。読売の夕刊の文化欄だけはいいという時代も長かったのに。
アスリートなど、東京オリンピックとつなげたいのかもしませんが、それではMichelangeloとつける意味はどのあたりにあるのでしょう。
ヒュプノス像、ガミュメデの浮き彫り(レリーフではなく、ギベルティの浮き彫りのように、立体性と精緻さには驚く。この作品もまた写真ではよさがわからない。ガミュメデもまた正面から表情をとられられる。私には、ゼウスから拉致されるまえに見初められるとする神話の「見初められた瞬間」自己認識にうたれる・・・場のように見えた。

テレフォスの描写などはアポロドロスによる神話に書いてあり、
電車の中ではそれを読んでいた。



いただいた招待券とUKJAPAN同窓会時にまきこさんからいただいたカール・ラーション展)

追記;素描質であは常設展でも観覧できる、古ローマの企画展も。
公式より
http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2018roma.html
毎週金・土曜日:9:30〜20:00
10月26日(金)、
11月30日(金):9:30〜21:00
11月17日(土):9:30〜17:30
※入館は閉館の30分前まで
- 東京都写真美術館
Prints and Drawings Exhibition]
Views of Rome - Transition in Images and Media- Dates:
- Tuesday, 16 October 2018 – Sunday, 20 January 2019
- Hours:
- 9:30 am – 5:30 pm
Fridays, Saturdays 9:30 am – 8:00 pm
26 October, 30 November 2018 9:30 am – 9:00 pm
17 November 2018 9:30 am – 5:30 pm
Admission ends 30 mins. before closing time - Closed:
- Mondays except 24 December 2018 and 14 January 2019.
Closed on 28 December 2018−1 January 2019, 15 January. - Venue:
- Prints and Drawings Gallery, New Wing
- Organized by:
- The National Museum of Western Art
- Admission Fees:
- Adults 500 yen (400 yen), College students 250 yen (200 yen)
Numbers in parentheses indicate discount fees for groups of 20 or more.
Admission is free for Special Exhibition or Permanent Collection ticket holders.
Visitors aged 18 and under or 65 and older are admitted free of charge. Please show your ID upon entrance to confirm your age.
Disabled visitors admitted free of charge, with one attendant. Please present your disability identification upon arrival.
Rome, richly layered with history back to ancient times, has been an object of yearning through the ages. But pictorial Rome, as we know it, did not come into being until the seventeenth century. From then on, as upheavals such as the Thirty Years' War abated and private travel became popular, images of the city began to circulate widely. Many young aristocrats of the day, especially the British, set off for the "cradle of civilization" to complete their cultural education. These travelers, and culturati who accompanied them in pursuit of knowledge and impressions, were said to have embarked on the "Grand Tour." The phenomenon created a demand that the Venetian-born architect and printmaker Giovanni Battista Piranesi, among others, sought to satisfy. Piranesi's Views of Rome series, begun around 1747 and continued through the remainder of his life, not only dramatically depicted ancient ruins and monumental edifices from later periods but also included representations of the people and customs of his time to perfectly harmonize the ideal with the everyday.
This exhibition brings together a total of 35 works: 17 items of painting, print, and craftwork from our collection and 18 photographic works owned by the Tokyo Photographic Art Museum. Taking its cue from Piranesi's Views of Rome, and focusing on the transition of reproductive media used for the propagation of images, from prints to photography, the display aims to show how images of Rome have capitalized on their seventeenth-century inheritance down to the present day.
コメント