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北海道近美でみてきたゴッホ展のポストカードをかざってみました。

明るい陰影部分がブルーグレイなのが眼を引いた。《黄色い部屋》では強い光が黄緑-グリーンで描かれている。この2作と静物画のような花の絵(背景が濃黒)《エゾギク、サルビアをいけた花瓶》(1886)が印象深い。よく北方静物画にあるような題材だが色彩派の系統のような粗さと印象は残る描き方をしている。
《黄色い部屋》のほうは、ゴッホ(ヴィンセント)の認知の歪みが恐ろしいほどだが、(色彩は明るいが認知が歪んでいる。窓は閉め切られており外界遮断の心境が伝わる。鎧戸も閉められており明るさと陽の光の強さに対比して閉塞的だ。2階には再現された黄色い部屋がありこちらは当然だが素朴で自然光の中で明るさと解放的な印象になっている。この光景が歪んでいる。しかし色彩を捉えている感覚は正常なのでよりその画家の状態がわかりやすいという文学史的な観点から見られる作品。
他方、上述の《夾竹桃と本のある静物》1888年、油彩・カンヴァス、メトロポリタン美術館蔵や《雪景色》 《花さくアーモンドの木》などは油彩作品として興味深い作品。個人蔵作品もあるのでこれから見る方はぜひ。

アムステルダム美術館との共同企画らしく、このあと日本巡回ののちはオランダでも展示される模様。
ただし個人的には、日本とのかかわりの部分はやや展示が多すぎるように感じた。むしろ当時の日本文学や日本におけるゴッホのような関心が高い方には興味深い内容かもしれない。ジャポニズムの流れをみたい方にとってゴッホが最適かどうかわからないし、その流れを初めて知る方にはいいのかもしれない。もしくは何かしら日本と関連付けないと足を運ぶきっかけがないとか企画が通らないのかもしれない。だがジャポニズムや日本美術、近代日本文学史、浮世絵について知らないと単に眺めて終わってしまうかもしれない。
作品の目録をみたり、会場設置している図録、資料を見ながら鑑賞しないとこうした混雑が予想される展示では見逃してしまうことも多いので目録と展示構成をみてからまわるほうがいいと思う。

北海道近代美術館は初めて行ったのだが、庭に彫刻作品が多く、《夾竹桃と本のある静物》の夾竹桃を前庭に置くなど展示方法や2階の構成も良かった。たまたま開催中に脚を運んだのだが、最終日で会場は大変盛況だった。

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後で写真を追加します。


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再現した黄色い部屋におかれた静物。

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http://b.hatena.ne.jp/entry/ousia.livedoor.biz/archives/52437485.html

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