
瑠璃色の刻、初日に続き2回目をようやく観劇しました。主演の美弥るりかさんのTea Partyでお稽古や東京にに来てからの様子もお聞きしていたので、観に行けて良かったです。この日も立ち見のお客様も多く来場されていました、初日より前の席で観られ、今回は全体を特に観てきましたので少し感想を追記したく思います。

幕開き、美弥さん登場までの、サンジェルマンの影のダンサーさんやはり凄いです。
月組群舞はさすがのひとこと。サンジェルマンの影役は10名。
夢奈瑠音 蓮つかさ 佳城 葵 音風せいや 蒼真せれん 英かおと 蘭 尚樹 空城ゆう 天紫 珠希 彩音星凪
特に前列3名の方は凄く上手いと思いますが、パート、パートでいいですよね。振り付けや止まる時の形もきれいです。舞台機構を動かして大変かとも思いますが、美弥さんのサンジェルマンのソロが素晴らしいので、影たちもいいんです...
貴族のパートも好きです、ここはまだルイ14世時代の国家基盤が生きているころのフランス宮廷。
貴族の男 : 響れおな 颯希有翔 蓮つかさ 佳城葵 蒼真せれん 英かおと 蘭尚樹 空城ゆう
改めてキャストを書くと早替えの凄さも感じますね...!響さんは通し役ではダミアンなのでこれは凄い。
ルイ16世の光月さん(るみこさん)。ルイらしいなあと思います。ジェントリーでルイらしいというか。1789ではネッケルでしたからDVD出たら見比べできます。フィナーレもダンスが素晴らしい。飛鳥裕さんみたいな風格があります。美弥さんともPUCKでのビリヤードシーンも好きですね。
フィリッポ、なぜか更になまりが凄い事に(笑)すっかり癒しキャラになってました。フィリッポに対するつっこみ団員たちもいい。モリエールをもっと出してもよかったかも。
とりあえず、思ったことを箇条書きにしていきますね。
1. ジャックの役は二人というか、人格を二つに分けても良かったかも。一人は、シモン/サンジェルマンを見守る立場、もう一人は離反する立場。2名の友人役がいてもよかったかも。例えば見守る立場で響さん、離反する立場で今の月城さん。なぜかというと、ジャックの行動同期が???という場面があるからです。最初はむしろシモンに同調していてシャンポール城でも嬉々として財を手に入れられると思ってますよね。でもいつからか、父母が死んだことから復讐者になる。最初の段階でシモンとジャックは、ダミアン一座から離脱していますが、ジャックは更にテオドールを演じることになり、最終的にはシモン/サンジェルマンも見限り(ラストでは見逃しますが)合計すると自分の立場がいた人たちを何度裏切っているんだろうか、と。それから、国民議会にそんなに簡単に参加できるものだったんでしょうか。ここら辺は私の勉強不足ですが、1789で、ロナンがカミーユやダントン、ロベルピエールたちと結局は異質だとおもってしまうような事実的な関係は薄まっています。
テオドールというサンジェルマンの従者という「役」では飽き足らないというアイデンティティなら理解できます。
2.アデマールの反感の理由も同様です。もし貴族階級ということを全体的にとらえるならば、最初から王宮で踊る事も拒否すればいいのでは。認められて、宮廷に入るが、なぜかバヤデール的な展開に。彼女も最後はアントワネット側に付き従いますが、それはやはり、罪を認めているのに、それを更に赦す(For give)という精神を王妃から知ったからかも。
このあたりのエピソードで考えられるのは、階層=全体の人格ではなくて、それぞれの個人の立場や悩み、個としては同等なのだということを認識するということかもしれません、美弥さんのシモンも、最初はサンジェルマンを演じることを目的としていますが、彼がこだわったのは、「必要とされること、個人として人は孤独な面をもっている」という個の認識を持ったからでしょう。ルイ、およびダミアンと会話させても良かったかも。
不変的なテーマはシモン/サンジェルマンに集約されています。
3.突然のカリブの海賊状態。(ラストのテオドール(爺))...足元に気を付けろとMC/SE入れたくなるくらいですが、月城さんの雪的芝居で成り立ってるように見えますが、リアリティある月芝居を観ていると、おおぅとなります;私だけでしょうか。孤独死すぎるだろう!こういうテイストの違うお芝居が連立するところも宝塚の演劇は見比べると面白いとは思いますが、すまない...うすた京介的・岡田あーみん世代なので...
俺はここにいるぜ!と銀ちゃんのフィナーレで棺桶から銀四郎登場、みたいなオチを思い浮かべてしまいすみません...。
4.ロベスピエールの宇月さん。ロベピの狂気、強制自由発動、権力と粛清のあらし(その後彼も粛清される)の過渡期を少しにおわせていていいですよね。握りこぶしが熱い。(若干、あさこさんの「ラストプレイ」「ただじゃおきない!」(正塚先生)を思い出すものが;)
あとフィナーレもいいです。フィナーレの男役さん群舞は素晴らしいです。1789では印刷工だった宇月さんがロベスピエールでいいですよね。諸君!のシーンは名場面ではないですか。
5.ついでにかいておくと、決起の場面で、バッターボックスに入った3番バッターみたいなつるはしを持ったかたがいるんですけども..(笑)わざとなのか、わざとではないのか、稽古場と原田先生(と月P?)のみぞ知る;
※ 個人の感想です
6.プチトリアノン時代のマリーはやはり植田先生のジャン・ルイでの早乙女さんが自然体。お芝居部分でもわかばちゃんver.が見たかったなあとは思います。白雪さんのマリーは円熟期のマリーらしくて、おおらかさ寛容さを体現していていた良いです。いろんなマリー像があるなと思います、だから人気なのでしょうね。
夏月さんのポリニャック、実は現代劇で美弥さんとのやりとりを是非見たいです(笑)
どうしてもスタジオ54のイメージが。サイトーショーかサイトー芝居で美弥さんとアドリブありの場面を期待している者がここに...。
まだまだありますが、まだ見届ける回があるので今回はこの程度で。
ドラマシティと東京公演は変更も多いので、千秋楽(CS放送)とDVDは別の楽しみがありますね。
瑠璃色の主題歌、ラピスラズリがずっとリフレインしています。はやく好きなときに好きなだけ観られる映像が待ち遠しいです。そういえば、舞台写真が追加されてます!(舞台写真は、キャトルの店舗で焼き増し注文できますよ。もし期間中には買えない方も....この方法で。)
美弥ちゃんの二幕のバレエ(ここはどちらかというとコンテンポラリー風。音とテーマを体現してるあたりが、舞音のシャルルも彷彿とさせます。素晴らしい。)とフィナーレのダンス、海ちゃんとのダンス場面も素晴らしいです。
サンジェルマン時の所作、レヴェランス、音とパの限界まで表現する力、フィナーレも感動します...
この日はオペラグラスを実は持参できず、でも初日より前のお席で観られたので全体を観ることができました。
スカーレット・ピンパーネルも上演中ですし、この激動の時代を知るきっかけになるといいと思っています。
宝塚にはいい座付きの作家さんがいるので、ぜひ王政復古、ナポレオンといった面だけでなく、パリ・コミューン時代、そして...みたな18世紀から20世紀をたどれる作品があるといいですね。木村先生、生田先生に期待します。美弥さんでも原田先生の近現代ものが見たいです。さらにサイトー先生、小柳先生でも観たいものはあるし。フィナーレのダンス・レビューの時間、月組なら1・5倍にしてもOKです。というか希望。。。

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とにかく演出とライティング、音楽も良作です。

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