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1月27日から4月2日まで都美術で開催されていたティツィア―ノ展。あたたかくかって落ち着いたら以降と思っていましたら、3月の忙しさにあっというまに月末になり、駆け込み的に行って来ました。
フィレンツェのガイドさんで帰国中だったゆきさんが、今回はウフィツィでほとんど展示されていない絵画が多くでているとおっしゃっていたので。それは観なくては、と急いでいった次第です。

ティツィアーノとタイトルに冠がありますが。ティントレット、ヴェロネーゼとヴェロネーゼの工房。また個人蔵であるアンドレア・スカヴォーネによるグレーヴィング、エッチング、ドライポイントなどが展示があった。もちろんエッチングだり小さい作品だが、個人的には、ミネルヴァ、マルス、井戸の前のリベカなど国立西洋美が終章しているもの以外はすべて個人蔵だったのが、ゆっくり観た。

Venezia派はやはり肖像が多い。また順番にみていくとさまざまな点に気が付くだろう。タブローが多いのはフレスコ画との相性もあろうかもしれないが、やはり個人的な邸宅を飾るためのタブローが多いのではないか。

いくつに書き作品もあるため、特にめをひいた作品とともにいくつか抜粋してみようと思う。

ジョヴァンニ・マンスエーティ <博士たちとの議論> (1500-10) フィレンツェ・ウフィツィ美術館

東方三博士を用いた作品は、ゴッツォリをはじめとしなくても数多い作品がある。
この三博士は議論をするモチーフで、ルネサンス時代の古典古代様式を取り入れているようでもあり、どこかほかの様式ととりれたかのような、建築が見事である。そこに博士と見える人々が夥しく描かれている。
本を手にしたのが作者さろうとされているが、この点も、ボッティチェリを描きこんだりロレンツォを描きこんだりする系統である。建造物といい議論するドラマ性も、アテネの学堂との類似が興味深い。
そしてアテネの哲学以前は、賢者たちは、東方三博士だったはずであろうから。
(フィレンツェ郊外に別荘を持つことはローマに倣ってこの地でも比較的行われていたことだった。例えば、コジモの息子(いわゆる痛風もちのピエロ)はバビロニアの空中庭園に憧れていたという資料もある。フィチーノにしても彼の書簡を読めばとにかく、ツァラトゥストラが出てくる、つまりかの「魔笛」でいうねればザラストロなのだが、有力な都市国家では異教の文化学芸を知る学ぶ上で他宗教のこともかなり詳しくしっていたのだ。このあたりは英語では翻訳されているので興味がある方は読んでみるとよかろう。これとて私がまとめている最中のものの一つではあるのだが...
話を戻すと、この古代風の建造物にはこのように書かれている。
TEMPLVM SALOMOMS


論争が多いとされている、ティントレット <ディアナとエンディミオン>(もしくはウェヌスとアドニス)はどうだろうか。この作品は秀逸だ。そしてタイトルのとおり主題として挙げられているのが二つある。

さて、どうみるべきか。
私が思ったところによれば,]
この作品は《ウェヌスとアドニス》 であろう。なぜか。

1、ディアナは狩の女王だが、星を模したものはない、弓矢はたしかに近くにあるが、これはアモール/クピドのものであろう。そしてディアナにしては豊満すぎて、なおクピドは赤子の姿でどちらかといえばウェヌスに近い。
(この時代は、特に肉体の生成、出産、物質的豊穣さとそうでないものを分けているふしがある。)
2、たしかに猟犬が3匹描かれいる。だが、青年はアドニスに近いだろう。アドニスを描くための構図ではないだろうか。月桂樹も描かれてはいる。アドニスの連れていた猟犬をアドニスの背後に描いたのであって、エンディミオンではないように思われる。

主題は、こうして考ええてみると、もしディアナを発注者が描かせたければ今少しディアナらしく、おそらくクピドはつけないだろう。そしてウェヌスを描く際には裸婦となり、アドニスを描くにも充分となる。

もしこれあディアナを注文したら、エンディミオンは姿を替えられた後だったりいくらでも描かないですむことができる(!)のだが、アドニスと猟犬も秀逸に描かれていることが重要に思われる。
なおこの絵画も、フィレンツェ・ウフィツィ美術館蔵(Galleria degli Uffizi)で今回特別に閲覧ができた絵画である。

この展覧会はVeneziaにあるベネツィア派よりも多くの、ナポリ・カポディモンテ美術館(Museo di Capdimote )、ウフィツィ美術館などから多くの絵画が寄せられている。まさに展覧会ならではだった。



個人蔵およびもう観られないかもしれないエッチング。グレーヴィングだが、アンドレア・スキアヴォーネによる《ミネルヴァ》と《マルス》であった。


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いくつかのカードを購入してきたので、飾ったらまた写真をとったり花をあせてたり。

日本に来たかもしれないウェヌスやヘルメス、春とともにフローラを、またアドニスや西風をおそらく運んできて、また今頃は他の場所へ。死していく運命の我々にとってもルクレティウスのように春の歌をささげたくなります。
そしてこうした生成の力と美のあたたかい力を。
・・・・
      
        

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都美術の正面のミュージアムショップ、好きです。
今回もヴェネチアングラスを買いました。