
写真は華道であまった花材をガラスの一輪ざしにいけたところ...古賀郁さんの<DESCE GAUDERE> メルクリウス のポストカードには、先日10月4日の絵画技法デモンストレーション時に、書いていただいたサイン入りのものです!
さて夏以前、5月頃だったか義理父から義理母の着物をゆずり受けまして、使えて私が着られるようにならないだろうかということでリフォームのご相談をしていました。(その話はずいぶんと前からあったのですがなかなか着手できなかったのと、ここ数年、着物を着ることが私が多くなったので、やっと着手できる状態にもなったというのもあり)
小紋二つを、一枚は道行コートに、もうひとつは長羽織にするといいのではないかということで、職人さんがだいぶん工夫を凝らしてくださったうようで、ついに出来上がってきました。
そして9月末に受け取ってまいりました。


赤い小紋がへちま襟の道行コートになりました!
止める部分のお花のような飾り止めもきれいです。
裏地も選びなおしました。
洗いはり→反物の状態にする、そこから仕立て直して道ゆきコートに生まれかわりました。
私はいままで薦められてはいましたがコートはつくってなかったので、今年は義母のきていた着物からつくったコートで外出したいと思います。

大きな柄と色が個性的な小紋はちょっとレトロかつモダンな着物でしたが、こちらは長羽織に!

身長とゆき(腕の長さ)がまったく違うので、工夫してしたてなおしてくださいました。着るのが愉しみです。
羽織も黒や織柄の無地のものだけはもってましたが柄の長羽織ははじめてなので、ちょっとモダンな感じにきられたらいいです。
夫や義理父はこれらの着物をよく亡義理母が着ていたのを思い出すそうです。
義理母が着物をきて外出されていたころの日本橋や文京区向丘や銀座はどんな街並みだったでしょう、昭和30年代から50年代のものだとおもうのですけれども(ひょっとしたらもっと古いかも。きいてみましょう・・)その頃の着物が絹の反物に一度もどり、そこからあたらに生まれ代わり新品同様のコートと羽織になりました。
絹や織物はとても貴重ですから、昔のかたは表地(シルクの生地)を大切にし、裏地をかえたり、ときに洗いはりをしたり、世代を超えて受け継がれたり、作り直されたりしてものを大切にしてきたのだと思います。
そういう心のありかたや工夫、技術が「日本の文化」なのではないでしょうか。
たしかに安い既製服は便利です、なんでも使い捨てたり飽きたらオークションへ・・・そんな時代なのかもしれません。しかし、まだまだ故人の着物もきちんとした行程をへて、真新しく読みがえることができ、アンティーク着物から新しい製品になり、故人の遺品も活用していくことができますし、いまはもう作られてない色柄のものが逆に新しい感じもします。
ご相談会などがあったら相談だけでもなさることをお勧めいたします。

三松系のしゃらさんでご相談させて頂きました。
秋冬の和装が愉しみです。
すべてを昔のようにするのではなく、生活の一部に伝統的な技術や装飾や長くものを大切にする、そのための技術を知ってたのしむということも必要ではないでしょうか。
出来上がって、義理父にみせ、義理母の遺影の前に一日置いてもらい、それから自宅へ持ち帰ってきまして、ようやく記事にする次第です。
着物も喜んでいると思います。
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