
19世紀英米文学専門とされる横山千晶教授の編著、「最後の一葉」が新訳、および、O,Henryのネイティブすぎる英語表現、ファッションやアートのNY状況、さらに、一件スルーしてしまいそうな、「サテュロス」「ミストレスローブ」「西風」・・・そして芸術とは何かという問題を包括した本になっております。
(法学部/よく聞かれるのですが法学部の学生に英語を教授されるという意味において法学部なのです)
私はヘシオドス、アボロドロス、そしてホメロスらの神々の記述を文献から探し出し、それでもわからないところでは、西洋古典・プラトニズムで大変お世話になっている、納富先生に、ギリシア神話とはなにか、ということ含めて丁寧に教えていただきました。
おそらく生成、芸術、死と生についは読者のみなさまが思うところでしょうし、読み返すたびに何か違う感想が生まれてもいいのだと思います。
私は幼稚園のころに、小学館の世界児童文学全集などで美しい挿絵とともに読んだきりで、今回、原文の複雑さ、当時(19世紀前後)のリアルタイムトピックも盛り込まれて、この一見、「いい話」でおわりがちな短編がざまざまなテーマを抱えているのが、毎回の研究会発表に参加したときには感じました。
特にファッション、グランドツアー、女性のおひとり様(旅行、食事)がいつから拡大されたのか。
絵画にもどれば、ベアマン老人が命を落としても書き上げたのは...
私は、4章2節において、オーヘンリーが、とてもナチュラルに、比喩的に用いる聖書やギリシア、ローマ的なモチーフについて、古典期からルネサンス(Firenze)における古代の憧憬と現在までの浸透・・そのあたりを説明させてていただくコラムを担当しております。「「最後の一葉を聖書と神話から読み解く」
編集部にお聞きしたらいよいよ8月
1日から書店に並ぶとのこと。
先週、見本誌を編集部から頂戴しました。
Amazonでも予約受付中です。
また講座などで私の友人で予約される方はご一報いただけましたら、夏の講座等のときにお渡しいいたします。
英語の文法、NYまで視察へいった執筆チームによるガイドなど盛りだくさんですので、
ぜひお手にとっていただけましたらと思います。
またこの書籍は、電子版も発行される予定となっております。
横山 千晶
慶應義塾大学出版会
2015-07-29
- 記事ランキング
- 記事ランキング
コメント