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写真はウブドの王宮。(実際にまだプライベートの邸宅もある。一部を公開している)
今回はウブドでバロンダンスを、ウルワツでケチャック&ファイヤーダンスを、インターコンチネンタルの土曜日のショーつきのディナー(ビュッフェ)をTaman Gita Terace で、バリダンス、レゴンダンスとバロンダンスを観ました。

結論から言えば一番良かったのは、インターコンチネンタルでの3種のダンスなのですが、バリ舞踊について少し比較や考察をしてみたいと思います。
Legon and Balis
Bali dance "Tari Baris Tunggal
バリと言えば、ケチャ(ケチャック)を連想する人も多いのでは。AKIRAの音響音楽が山城組なので比較的耳なじみもあるかと思います。(このミクスチャーは素晴らしいよね)
ケチャックを観るのは二回目でして、一度ウルワツの地で観たいと思ったのでした。
当日貰った資料から引用。
(SANGGAR TARI DAN TABUH KARANG BOMA DESA TECATU)
"数あるバリ舞踊の中で、もっともダイナミックでユニークなパフォーマンスがケチャ。一切楽器を使わず、数十人の男声だけで独特のリズムを刻み、ヒンズー教の創世神話の一部が踊り手たちによって演じられます。(中略)声だけではなく、身振り手振りにも注目。また基本のリズムを刻む声に、合図を与えるリーダーの声等あなたは何種類の音を聞き分けることができるでしょうか。・・・男声たちのかけ声が何をイメージしたのかは諸説あります
もともとは悪霊を祓うための儀式舞踊の伴奏だったのですが、1930年代にドイツ人画家のウォルター・シュヒーズによりヒンズー神話が組み合わされ現在の舞踊劇として創作されたと言われています。それゆえに、各舞踊団、構成人数によって若干演出の違いがあり、バリの各地で見比べるのも一考です。
また、ケチャの後に演じられるファイヤーダンスは、ヒンズー神事を司ることができる特別の人でああるマンクー(僧侶)によって不思議な能力を与えられた男たちが次第にトランス状態に陥り、真っ赤に燃える火の上を歩くという、パフォーマンス。"
"ストーリー:森も迷い込んだラマ王子とシータ妃に忍び寄る邪悪な影"
観ていて思ったのは、このストーリーほぼ魔笛じゃないかな、という点でした。1930年代という比較的最近にドイツ人アーティストが組み合わせたならそうなるか、というくらいの。
ラマ王子 タミーノ
シータ妃 パミーナ
サル パパゲーノ
(ガルーダ 天使たち)
(指輪 銀の鈴)
魔王ラワナ 夜の女王
というような....以前見たときはもっとツアーの一環で広いところで細部まで観なかったのですが今回ははっきりそれが解りました。
とはいえ、前列座っている日本からのお客さんも、ストーリーを追っているようだったのですが・・・重要なのは、音声のほうなんですよね。
でもそれだと意味づけしないと価値づけできない人たちのために、おそらくストーリーもくわわったのでしょう。
重要なのはケチャそのものです。


この舞踊団のサルがもうすごくて...(笑)いやよくある、国外観光ショーにある、無茶ぶりかつ客席いじりはありますが、本当に凄い;もの凄い破壊力でした。(これに似たのはローマのカンツォーネ・ディナー)
お客さんもよく対応するなあと思うのですが、おそらくショーの序盤から客が見定められているのだと思う!いやはや、客も試されますな。
ケチャックの構成がほんとうに老若で一番若い人は14歳くらいなのではないでしょうか、村単位で受け継がれているのでしょう。あたりまえのように構成されているのだと思う。だからこその音声の豊かさといいますか。

ファイヤーダンスはあまり気にしてなかったのですが、ガイドさんが「最後のファイヤーダンスは火の粉が舞い散るから最前列にはすわらないように」だそうで・・・夕陽と日没がみえて中段くらいの席にすわりました。
がこのファイヤーダンスの炎とそれの蹴散らし方が凄い。炎上どころじゃありません。トランス状態風の人たちが燃えているところを歩くというかもう炎のサッカー状態...!!! しかもそれも、客が中央に引き出されてまして、北方系の20代くらいの男の人がサルに向けて炎をけりまくっていました(驚愕)
正直なところ、一番拍手がとんでいたのはこの客の対応力でした、これほんとうにランダムなの?と思うほど。

ウルワツからの眺め。
サルを祭った寺院ですから、野生の猿もいますが、サルとて実存的なわけであり。

寺院ではサルが水浴びするための施設がつくられていました、すごくきれい。

セットディナーはあまり美味しくないので、ウルワツ寺院とケチャック・ファイヤーダンスだけのほうがいいかもしれません。他の場所でも観てみたい、ロケーションも含めて選ぶといいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=t0HY0oD84OM
(ノーカットの動画がありました、私の時は王子がもっと若くて綺麗だった、それからこれはまだおとなしいですね、サルのアグレッシブ加減も会場のノリも、最後のファイヤー部分ももっと荒ぶってました。やっぱり1回1回違うのが醍醐味ですね!)
バロンダンス。
神獣バロンは某女神転生プレイヤーならばよく知ってますが聖のほうがバロン、悪のほうがランダ(これも魔女ランダである)です。それにしても、・・・ランダのビニュアルが本当にホラーなので、よくここまで悪というものを創造できたなあという感じです。死神も凄いビジュアルです。歯がむき出しかつ爪が伸びた老女。
古今東西の魔女への恐れというのは、女神崇拝と同じくらい共通点があるのかもしれませんが、ヒンズーの場合は二元論ではないところで、聖悪がかかわっているという根本思想なのではないかと感じました。
バロンは今までみたことがなかったので今回2パターンみることができました。
たしかに劇団によってかなりの自由度がありそうです。
インターコンチネンタルはアクションが豊富で演出も品が良かった。
他方、ウブドのほうはかなりの新喜劇的な要素と演出で...アメリカやオージー、日本の団体向けなのかなという感じでした。面白いですけどね。でもこのみではインターコンチネンタルのほうが良かったです。
最後、やはりトランス状態になり、戦士たちは自分たちの武器で自害しますが、そのいためつけかたが半端ない。ウブドの劇団のほうは、あまり戦わずにさっさと自害します。フォーカスや演出でずいぶん変わりますし、これはまた比較してみたくなります。
ぜひ一つみて、いまいちと思ってもいろんなバージョンを観てもらいたいと思いました。
livedoor
ルーヴル美術館展 (於:国立新美術館・乃木坂・六本...
豊臣伝授手習鑑 明智光秀の手紙:るの祭典(明治座・...
豊臣伝授手習鑑 るの祭典 上映会+るコン上映会( ...
LOUVRE ルーヴル美術館展 Peinture de genre -Seanes
"ヒストリエ" "ソクラテス以前の哲学者たち" 物...
私が観たものはまた別の舞踊団による、アクションがなかなか激しい!
レゴンダンス部分も美しい、屋外なのがいいですね。
7分くらいからランダが登場しますが、このランダもなかなかインパクトありますね!!
文中で言っていたニュアンスが伝わるでしょうか。
二度ころすどころじゃなく、3回くらいは..このバージョンもなかなか濃ゆいですね、アクションが多いほうです。
13分くらいからトランス自害が始まりますが、激しいですね。
観ていて重要なのは、戦って戦士が死に、とどめを刺されるごとに悪(死)のほうの穢れのようなものがなくなって清くなっていくという同一存在を描いていること。悪と神が対立するようで両極なだけであり、関連がある。
そして死者は聖性で蘇るという点です。
ヒンズー神話を調べたくなります。
純粋に観ていておちつくのは、音楽と舞踊だけの舞踊なのですけれども。
バリ舞踊は足先、足の指先まで神経をいきわたらせ、手の指先をそらし、目の動きで語る。
目の動きはほんとうに凄い。
ぜひ生で観たらよくご覧ください。小さいときから学ぶからこそ可能なのでしょう。
Tamangita Terace
このバージョンはレゴンが美しいですね、アクションと脚色は少な目。インターコンチネンタルのタイプはこれに近いかもしれません。もうすこしアグレッシブです。やっぱり二度と同じものはないのですね。
Ulwatu
これだけ書いておきながら、私が今回の滞在で好きだと思ったのはバリ・ダンス(男性舞踊)とレゴンダンス(音楽も踊も美しい。もともとウブドへは夕食+レゴンのつもりでいたくらいなので)です。
ウブド王宮でのレゴンダンス。
やっぱりレゴンをウブドで観て夕食をアット・サヤンが良かったかなあと思いますし、観てみたい。
バリ舞踊は音楽・ガムラン演奏も素晴らしいのでぜひその音とバリ島の空気の中で経験してもらいたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=gpubz19WRng&list=PL457BDDFB9685596B
小さい頃からバリでは音楽、舞踊を村単位で行っています。プロのダンサーではなく。
生きた伝統なのです。そこがいいと思っています。この動画でも目の表情など本当に上手い。
サーバーがあまり調子よくないようなので、ファイヤーダンスの写真とものすごい客席いじりをする白いサルは後ほど。
バリと言えば、ケチャ(ケチャック)を連想する人も多いのでは。AKIRAの音響音楽が山城組なので比較的耳なじみもあるかと思います。(このミクスチャーは素晴らしいよね)
ケチャックを観るのは二回目でして、一度ウルワツの地で観たいと思ったのでした。
当日貰った資料から引用。
(SANGGAR TARI DAN TABUH KARANG BOMA DESA TECATU)
"数あるバリ舞踊の中で、もっともダイナミックでユニークなパフォーマンスがケチャ。一切楽器を使わず、数十人の男声だけで独特のリズムを刻み、ヒンズー教の創世神話の一部が踊り手たちによって演じられます。(中略)声だけではなく、身振り手振りにも注目。また基本のリズムを刻む声に、合図を与えるリーダーの声等あなたは何種類の音を聞き分けることができるでしょうか。・・・男声たちのかけ声が何をイメージしたのかは諸説あります
もともとは悪霊を祓うための儀式舞踊の伴奏だったのですが、1930年代にドイツ人画家のウォルター・シュヒーズによりヒンズー神話が組み合わされ現在の舞踊劇として創作されたと言われています。それゆえに、各舞踊団、構成人数によって若干演出の違いがあり、バリの各地で見比べるのも一考です。
また、ケチャの後に演じられるファイヤーダンスは、ヒンズー神事を司ることができる特別の人でああるマンクー(僧侶)によって不思議な能力を与えられた男たちが次第にトランス状態に陥り、真っ赤に燃える火の上を歩くという、パフォーマンス。"
"ストーリー:森も迷い込んだラマ王子とシータ妃に忍び寄る邪悪な影"
観ていて思ったのは、このストーリーほぼ魔笛じゃないかな、という点でした。1930年代という比較的最近にドイツ人アーティストが組み合わせたならそうなるか、というくらいの。
ラマ王子 タミーノ
シータ妃 パミーナ
サル パパゲーノ
(ガルーダ 天使たち)
(指輪 銀の鈴)
魔王ラワナ 夜の女王
というような....以前見たときはもっとツアーの一環で広いところで細部まで観なかったのですが今回ははっきりそれが解りました。
とはいえ、前列座っている日本からのお客さんも、ストーリーを追っているようだったのですが・・・重要なのは、音声のほうなんですよね。
でもそれだと意味づけしないと価値づけできない人たちのために、おそらくストーリーもくわわったのでしょう。
重要なのはケチャそのものです。


この舞踊団のサルがもうすごくて...(笑)いやよくある、国外観光ショーにある、無茶ぶりかつ客席いじりはありますが、本当に凄い;もの凄い破壊力でした。(これに似たのはローマのカンツォーネ・ディナー)
お客さんもよく対応するなあと思うのですが、おそらくショーの序盤から客が見定められているのだと思う!いやはや、客も試されますな。
ケチャックの構成がほんとうに老若で一番若い人は14歳くらいなのではないでしょうか、村単位で受け継がれているのでしょう。あたりまえのように構成されているのだと思う。だからこその音声の豊かさといいますか。


ファイヤーダンスはあまり気にしてなかったのですが、ガイドさんが「最後のファイヤーダンスは火の粉が舞い散るから最前列にはすわらないように」だそうで・・・夕陽と日没がみえて中段くらいの席にすわりました。
がこのファイヤーダンスの炎とそれの蹴散らし方が凄い。炎上どころじゃありません。トランス状態風の人たちが燃えているところを歩くというかもう炎のサッカー状態...!!! しかもそれも、客が中央に引き出されてまして、北方系の20代くらいの男の人がサルに向けて炎をけりまくっていました(驚愕)
正直なところ、一番拍手がとんでいたのはこの客の対応力でした、これほんとうにランダムなの?と思うほど。

ウルワツからの眺め。
サルを祭った寺院ですから、野生の猿もいますが、サルとて実存的なわけであり。

寺院ではサルが水浴びするための施設がつくられていました、すごくきれい。

セットディナーはあまり美味しくないので、ウルワツ寺院とケチャック・ファイヤーダンスだけのほうがいいかもしれません。他の場所でも観てみたい、ロケーションも含めて選ぶといいと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=t0HY0oD84OM
(ノーカットの動画がありました、私の時は王子がもっと若くて綺麗だった、それからこれはまだおとなしいですね、サルのアグレッシブ加減も会場のノリも、最後のファイヤー部分ももっと荒ぶってました。やっぱり1回1回違うのが醍醐味ですね!)




バロンダンス。
神獣バロンは某女神転生プレイヤーならばよく知ってますが聖のほうがバロン、悪のほうがランダ(これも魔女ランダである)です。それにしても、・・・ランダのビニュアルが本当にホラーなので、よくここまで悪というものを創造できたなあという感じです。死神も凄いビジュアルです。歯がむき出しかつ爪が伸びた老女。
古今東西の魔女への恐れというのは、女神崇拝と同じくらい共通点があるのかもしれませんが、ヒンズーの場合は二元論ではないところで、聖悪がかかわっているという根本思想なのではないかと感じました。
バロンは今までみたことがなかったので今回2パターンみることができました。
たしかに劇団によってかなりの自由度がありそうです。
インターコンチネンタルはアクションが豊富で演出も品が良かった。
他方、ウブドのほうはかなりの新喜劇的な要素と演出で...アメリカやオージー、日本の団体向けなのかなという感じでした。面白いですけどね。でもこのみではインターコンチネンタルのほうが良かったです。
最後、やはりトランス状態になり、戦士たちは自分たちの武器で自害しますが、そのいためつけかたが半端ない。ウブドの劇団のほうは、あまり戦わずにさっさと自害します。フォーカスや演出でずいぶん変わりますし、これはまた比較してみたくなります。
ぜひ一つみて、いまいちと思ってもいろんなバージョンを観てもらいたいと思いました。
livedoor
ルーヴル美術館展 (於:国立新美術館・乃木坂・六本...
豊臣伝授手習鑑 明智光秀の手紙:るの祭典(明治座・...
豊臣伝授手習鑑 るの祭典 上映会+るコン上映会( ...
LOUVRE ルーヴル美術館展 Peinture de genre -Seanes
"ヒストリエ" "ソクラテス以前の哲学者たち" 物...
私が観たものはまた別の舞踊団による、アクションがなかなか激しい!
レゴンダンス部分も美しい、屋外なのがいいですね。
7分くらいからランダが登場しますが、このランダもなかなかインパクトありますね!!
文中で言っていたニュアンスが伝わるでしょうか。
二度ころすどころじゃなく、3回くらいは..このバージョンもなかなか濃ゆいですね、アクションが多いほうです。
13分くらいからトランス自害が始まりますが、激しいですね。
観ていて重要なのは、戦って戦士が死に、とどめを刺されるごとに悪(死)のほうの穢れのようなものがなくなって清くなっていくという同一存在を描いていること。悪と神が対立するようで両極なだけであり、関連がある。
そして死者は聖性で蘇るという点です。
ヒンズー神話を調べたくなります。
純粋に観ていておちつくのは、音楽と舞踊だけの舞踊なのですけれども。
バリ舞踊は足先、足の指先まで神経をいきわたらせ、手の指先をそらし、目の動きで語る。
目の動きはほんとうに凄い。
ぜひ生で観たらよくご覧ください。小さいときから学ぶからこそ可能なのでしょう。

Tamangita Terace
このバージョンはレゴンが美しいですね、アクションと脚色は少な目。インターコンチネンタルのタイプはこれに近いかもしれません。もうすこしアグレッシブです。やっぱり二度と同じものはないのですね。

Ulwatu



これだけ書いておきながら、私が今回の滞在で好きだと思ったのはバリ・ダンス(男性舞踊)とレゴンダンス(音楽も踊も美しい。もともとウブドへは夕食+レゴンのつもりでいたくらいなので)です。
ウブド王宮でのレゴンダンス。
やっぱりレゴンをウブドで観て夕食をアット・サヤンが良かったかなあと思いますし、観てみたい。
バリ舞踊は音楽・ガムラン演奏も素晴らしいのでぜひその音とバリ島の空気の中で経験してもらいたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=gpubz19WRng&list=PL457BDDFB9685596B
小さい頃からバリでは音楽、舞踊を村単位で行っています。プロのダンサーではなく。
生きた伝統なのです。そこがいいと思っています。この動画でも目の表情など本当に上手い。
サーバーがあまり調子よくないようなので、ファイヤーダンスの写真とものすごい客席いじりをする白いサルは後ほど。
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