ブログネタ
livedoor Blogを使いこなす設定・活用術教えて! に参加中!
P1720098
花組の「エリザベート」観てきました。
明日海りお(みりお)さんトップ就任記念公演+蘭乃はな(蘭ちゃん)さよなら公演です。
物語のコアに触れる狂言回し(メフィスト的)ルキーニに望海風斗(のぞみふうと/だいもん)、ゾフィーに桜一花、フランツ・ヨーゼフに北翔海莉(みっちゃん)です。

重要なことから・・・ルキーニが上手い!!蘭ちゃんが上手いし、エリザベートの悲壮感のデクレッシェンドが素晴らしいと思った。ひっそりと一人で感じる絶望。フランツ・ヨーゼフの楽天的すぎる無関心に(ここが自然体なのがまた)絶望するエリザベート、そこへ現れるトート。すばらしい。

トートは、医者(ドクトル)に扮してでてくるあたりが一番良かったです。衣装的にもしっくりきます。ルドルフとトートの場面は過去の作品(大空祐飛・初風緑 /瀬奈じゅん・遼河はるひ)が印象が強く情感も強かったからかそこまでではなかったです。柚香光さんとの役替わり日を見たい(DVDで確認するしかないかな)
もう一方の配役だと柚香光さんがルドルフなんですよね。今回はハンガリー革命家。初めてエリザベートがハンガリーに行くときと街のCAFEで出てくるところから、経年の変化も見られたのでそれはそれで見どころでしたが.

ルキーニをだいもん(望海)が演じると知って楽しみだった反面、だいもんは自分の壁を越えられるのかどうか!?とひっそり心配していたのですが、そんなこと杞憂でした。この方は、歌もうまいし芝居も器用にこなすでしょうが、それだけに優等生っぽい感じでまとめたら面白くないなと思っていたのです。杞憂でした。
「ルキーニを演じる」というのはちょっと特殊なリアリティだと思うのです。

A:法廷でのルキーニ(暗殺者でありその場でトートとハプスブルク家の死者たちを呼び出す)
B:語り手としてのルキーニ(客席と舞台の世界をつなぐ、あるときはカメラマン、ギャルソン、等々)

世間的にはテロリストであり、実行犯(ゆえに法廷では黒幕はだれかと問われ続けている).
過去と未来および虚構かもしれないトートの世界、歴史的な事実、客席と現在、これらをつなぐ存在なのですが、茶化しすぎてもいけない、まじめすぎてもいけない、しかし客が理解しやすいように場をつながなければならず、それはあくまで本編のエリザベート、トート、フランツ、ルドルフたちよりも突出してはいけない、という・・・
だいもんのことだから、おそらく歴代のルキーニを研究すると思うのです、もしそれらをうまくなぞれても、感動はしないと思う。でも、今回観たルキーニは、今までの伝統を踏まえながらも望海のルキーニとして「今」らしさもあり軽妙かつ、存在感も大きく、歌もさりげなくものすごく上手い!!のでよかったと思います。変な心配は幕があけて3分くらいでどこかへ行きました。
さりげなく上手いといえば、あたりまえですが、北翔さんはうまかったです。トートの存在感がもし薄くなるとすれば、北翔フランツヨーゼフとエリザベートが本当にすれ違い皇帝と皇妃だからで歌や演技もこの二人だと安定するからなのです。

年老いたエリザベートの演技と歌もとてもよかった。

スピンオフとしてハンガリー側から見た物語もつくれそうじゃないかと思ったのですが・・・ウィーンのコメディア・デル・アルテなども絡めて。1850年周辺は近現代史の要ですね。 


フィナーレに北翔海莉さん。群舞のときに柚香光さん、瀬戸かずやさん以外にもう一方うまいかたがいたのですが、娘と一緒に見てなかったから顔と名前を一致させられません....和海しょうさんかな、真輝いづみさんかな大河凜さんがやめてしまうのがとても残念です。エトワールに花乃まりあさん、よかったです。それから高翔みず希さんも出ていると必ず見てしまいます。組長さんはやっぱりうまいから目が行く。

エリザベートは何回か映像では見ていますが、エリザベートの心理表現は一番しっくりくるものがありました。蘭乃はなさんはこの演技をぜひ他の舞台やドラマなどでも活かしていってもらいたいです。
みりおトートは2幕になってからのほうが良かったと思います。1幕を見ていて何かデジャヴが・・・そうか、トートというよりも、「STUDIO54」のZ-BOYっぽいんだなこれは・・・とあくまで私見ですが、おそらく黄泉の帝王(トート)には自我など超えているのだろうが、エリザベート、というかシシィには執着する自分という苛立ちのような葛藤があまり見られないからなのかもしれない。明日海さんで久々に大王四神記とかやってみたらいいかも・・・等と思いました。明日海版エクサイターとかあいそうですけれどね。

蘭ちゃんは「星の王子様+コンガ」「オーシャンズ11」で以前に比べてすごくうまくなったなあと思っていたので久々に観るのがさよならというのは残念ですが、いまだからできるエリザベートとしてしっかり見ておきたいと思う気持ちでした。ダンスが今回とても少なくて残念ですが、一幕最後のエリザベートも姿を目に焼き付けました。

今回はパルシステム会員貸切で観劇しました。結構いい席で全体も見られてよかったです。
(2幕の写真撮影のシーンの前には、「パルシステム〜と歌っていましたがやらせっぽくなく素が垣間見えて笑えた・笑.「今日はこんせんくん来てないの?!残念ー☆」←のような...そして史実を語り始める展開・転換も上手かった)望海さんは雪へ組替です.この公演で退団になる方も多いそうで...

次は月パックも行きます。告知みる限り宙と雪もチケットとれれば見たい演目(キャスティング)です。

アンケート、好きな演目で MAHOROBA と書くの忘れました....
龍さんの月組のうちに実現できないものでしょうか。黎明の風も書くのを忘れましたが、ファンタジー路線になりすぎず、劇団のよさを生かしていってほしいなと思います。銀英伝も二作目を作っていいと思うのですが...
遠くて「パルムの僧院」に行けないが近かったら見たい演目。

写真とタグは後ほど。


http://ousia.livedoor.biz/archives/52304964.html
P1720099
P1720096
P1720096