
スヴニール・ドゥ・ラ・マルメゾン、レディ・ヒンダリンに蕾がつきました。今年は3月寒かったのですが20日前に蕾がつきはじめたので早いほうかもしれません。
雪柳が咲き始め、紫陽花にも新しい芽がついてきて、アナベルにも芽が出始めました、毎日春が訪れ変化していきます。
野生の菫やたつなみそうなど小さな草花がだんだんとはなひらくとアレッサンドロ・ボッティチェリの春・プリマヴェーラが思い出される。
フローラを想定して生命の生成を表したこの作品は、当時盛んだったアカデミア・プラトニカによる新プラトン主義解釈が反映されていてもっとも解釈が複雑とされている。たしかにメタモルフォーセは異時間同図法的でメリクリウスやアモル、古代復興で解釈された事物の本質についての絵画版注解のようである。メディチ家の依頼のもと作成された作品は、アペレスへのオマージュ、そして新プラトン主義を中心とした第二期的なフィレンツェにおけるルネサンスだと感じる。ロレンツォ・イル・マニフィコは自らスタンツェを書いた。アカデメイア・プラトニカは可視の美よりよりプラトン主義的な美を重視したが、受容し、享受した庇護者たちは可視なる美術や音楽を新たに生み出した、こうした流れは興味深い。
庭や街路樹の花にも春を見つけることができるが、川沿いの野花が帯のように咲く様をみると、フローラの口から溢れる花が表す神秘や自然のものいわぬ狂気を賛美し畏怖した人々の心情がすこしわかる気がする。
いずれ5月のフィレンツェにもいきたいものです。いまはちょうど、美術館無料で解放されている時期でしょうか。
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