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写真は自宅,浅野さんの絵画を移動して模様替えした際に。





中世思想原典集成 (3)
中世思想原典集成 (3) [単行本]
著者:上智大学中世思想研究所
出版:平凡社
(1994-08)


天使が通る (新潮文庫) [文庫]

著者:浅田 彰
出版:新潮社
(1992-05)

仕事場の書籍整理をしており、一冊の本を見つけた。
(家族の持ち物、要するに書庫整理を続行中)
対談の相手が島田雅彦氏。話題はダンテから始まる。最初は、サブカルチャー研究をしている某氏が一読すれば参考になるのでは?と思い読み始めた次第。
まえがきには浅田氏によって「ぎこちない沈黙」について書かれている文がある。

「それまで弾んでいた話がふと途切れたとき、An angel passesといいます。天使が通るーーー古代人ならヘルメスが、現代人ならシラケ鳥が、というところでしょう。・・・」こんな感じでニューヨークへの手紙、対談・・とまとめられている。

あまり詳しくないこと(これは当事者らが言っているのでそのまま使わせて頂く)をテーマに、ある種フィーリングトーク的に進められていく話題は、飛行機移動などにはいいかもしれない。煉獄概念などは、あまり詳しくない人には面白いだろうし(煉獄の概念ができた後に、私がかつて考察した上昇の領域での中間地点・中間者が想定されていくのだが、ピコ・デッラ・ミランドラや天上位階論等参照。NCISでスコットランド人医師が心臓発作で倒れた際、どこにいるのかと病院治療室で聞かれた際に「煉獄」と答えていたが・・・ところでピコは唯一、サヴォナローラの神権政治の時、人間として煉獄行きに分類された。当世の人がどのように創造していたかは、フラ・アンジェリコの絵画が詳しいが、あまり元気のない時に観る事はおすすめできない・・。)

さて、どうしてもひっかかってしまったのは、レヴィナスの全体性についての解釈である。全体性の解釈が、どこか、全体像というか単に世界に対するパースペクティヴのように解釈されてしまっているような気がした。
全体性の問題は、実の所ほとんど油断ならない。そして現在もまた危機は近づいている、寧ろ近づけてしまう余地が生まれている。・・・しかも、どちらかといえば、読者の多い彼らの解釈がやや異なる(ように思える)ことにさらに危機を感じた、ので書き留めておく次第。

レヴィナスは、齋藤先生の授業で学んだ。レジュメを作り発表を行った。レヴィナスが言いたいこと、伝えようとすることは、読む側が進んでそちら側に行かねばならない。これはテキストを読むうえで重要な事だと感じるのだが、近づけないテキストに日々向かい合いテキストを読む、ということの礎を得た経験がある。
今年の慶應義塾大学文学部公開講座は、齋藤先生の講演。絶対聞きたい、と思っているのだが、自分もこの日は違う校舎で発表がある。少しでも聞くことができればというジレンマ。

7月に多くのことがあるため、なるべく順番に作業を終えたいと思っているのですが、実際にはなかなか・・・しかし頑張ります。ただ以前よりも、ここからは無理、かもしれない・・というブレーキまでの判断が難しい。先週受診した皮膚のトラブルはまだ治ってません、がもう一度受診しにいくのも・・・。

今週も、多くのことがありました。実際には、blog上では書けないことのほうが多いのです。

天使という概念については、また後日に。以前書いた、原型としてのホルス等とはまた別の形で。(この存在を信じているかどうかは別で、ある状態のことをこれらの概念を作った時代ではシンボルとして想定していたのである。)


涜神涜神 [単行本]
著者:ジョルジョ・アガンベン
出版:月曜社
(2005-09)
天使の記号学 (双書・現代の哲学)天使の記号学 (双書・現代の哲学) [単行本]
著者:山内 志朗
出版:岩波書店
(2001-02-07)

全体性と無限 (上) (岩波文庫)全体性と無限 (上) (岩波文庫) [文庫]
著者:レヴィナス
出版:岩波書店
(2005-11-16)



まだウォーターハウス展、否、漱石展も行けていません。日によって痛みが強くでるときがあり、またここのところ単純な休息不足で仕事or片付けの日々。
作文もリハビリが必要だと感じる次第、そしてスマートフォンからブログ更新というのは、無理な所業だと実感した次第です。そもそもスマートさを実感できない・・・のですが・・・