![シルヴィ・ギエム オン・ジ・エッジ [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51jbxXp6wEL._SL160_.jpg)
出演:シルヴィ・ギエム
販売元:ユニバーサル ミュージック クラシック
(2009-12-16)
販売元:Amazon.co.jp

「旅」
敬虔な聴罪司祭が、あるとき私に自分は何者なのか、これからどうするつもりなのかと聞いた。
私は答えた。
「自分が何者なのかもわからないし、今後どうしたいのかもわからない」
私には、二つの人格がある。
私の知性は、平穏、孤独、勉学を志向している。
理性が、それこそが、自分を最も賢くシンプルな方法なのだと、私に告げる。
だが、私の心は、武器による戦闘や、ありとあらゆる軍隊の訓練を披露することに強く惹かれる。
男性にも女性にも相談することができず、私は、神と悪魔に助言を求め、
そして、水の中に落ちないように、火の中へと、飛び込む。」
・・・ロンドン 1755年10月5日
・・・・・・
そなたの裏切りは、その卑怯さに匹敵して相当のものですし、もしそなたに勇気と誠実さが欠けていないのだとしたらその裏切りに対して、償いがもとめられるでしょう。
はっきりとお答えしましょう。消え失せてしまえ!
・・・・・・
(パンフレットより抜粋 引用 フランス語、英語による原文が付されていないのが残念)
私見では、誠実さが欠けているがゆえに勇気がない人は数多い、さらに償いが必要なものはそれを払うことをもごまかし虚偽で繕うがゆえに卑怯なのである。
さらに言うならば、卑怯さを自覚しないがゆえにより自らの無自覚な振る舞いと自省のなさゆえにより多くの人を巻き込む。逃れようとしても脚は失われ、逃れられなければ自分で頭を打ちぬくしかない。
ボーダーレスを自ら自覚するものは、ボーダーによって常に切断される。
輪切りにされたその一部は、傍からみれば何の意味も持たない。
こうして個人の社会的抹殺、匿名化は容易に行われる。
シュヴァリエ・デオンの話は18世紀の時間に限定されない。

![シルヴィ・ギエム パリ・オペラ座の伝説 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51rJm7Q5YLL._SL160_.jpg)
出演:シルヴィ・ギエム
販売元:新書館
(2008-04-15)
販売元:Amazon.co.jp
ドキュメンタリー(秀逸)の感想は後日に。特典映像のローラン・イレールも素晴らしい。
ローラン・イレールは本当に素晴らしい、「パリ・オペラ座のすべて」では教師で出ているがまるでローマ時代の賢人のようだ、そして若木に寄り添ってあらたな才能を育てていく。ギエムの天才は才能同士をひきつけ合い、常に生成する。ギエム自身がいうように、19歳からこの人の精神性は永遠へ向かっていてさらに下降しつつ上を見上げている。そして大地のこと、人々のことも忘却しない。