ナポリ カポディモンテ美術館展ではパルマ出身画家の作品も観られる。
パルマ展ではスケドーニの「墓の前の3人のマリア」が傑出していたのが記憶にあるが、スケドーニ作品は2点来日しており、「エッケ・ホモ」と「クピド」が展示されている。
スケドーニは不思議な画家で、少し距離をおいて眺めたほうが繊細さが際立つのだ。輪郭が適度にぼやけており、それは線よりも面で構成されているからかもしれない。
グイド・レーニ作品「アタランテとヒッポメネス」はこの展示でもっとも重要な作品だろう。本来、大きさ、完成度ともに現地ナポリに行かなければ見られない絵画の一つだと思う。肖像画が比較的持ち運びやすい大きさで描かれるものだとそれば、やはり主題をもつ歴史画は大作となる。その横に展示されている、ジョバンニ・ランフルコの「聖母子とエジプトの聖マリア、アンティオキアの聖マルガリタ」も眼を引く。エジプトの聖マリアの姿は、ドナテッロの「マグダレーナ(マグダラのマリア)」にそっくりだからである。おそらく、この画家はドナテッロのマグダレーナ(当時は洗礼堂にあっただろう、そして現在は大聖堂付属美術館(フィレンツェ)にある)を観ただろう、そうとしか思えない類似性がある。
秀逸なのは、マティアス・スメートル「エマオの晩餐」である。
カラバッジオ的な影響ーカラバッジオの「エマオの晩餐」はナショナル・ギャラリー(ロンドン)に現在あるーがみられるのだが、それよりも光源(蝋燭という人為的な光)と明暗の特徴はホントホルストを彷彿とさせる。そして解説を読んだところ、スメートルはホントホルストから影響を受けたユトレヒト出身の画家らしい。ナポリ・バロックは北方の画家をも光の氾濫の中で引き寄せているのがわかる。反動宗教改革について触れられているものの、ナポリの異端審問や内的自由がスペイン支配によって失われたことは、触れられていない。
今回の展示コレクションにはジャンボローニャの作品もある。小さいが会場を訪れたら、見逃すことはできない。
ルネサンスーマニエリスムの作品では、ラファエッロとレオナルドの特徴を合わせたような作品がいくつか見られる。ベルナルディーノ・ルイーニの「聖母子」はその代表例だろう。スフマートで描かれたマリアはレオナルドの聖アンナに似ている。マルコ・ピーノ「マギの礼拝」ではフィレンツェ・ルネサンスでは見られた東方的要素は見られない。例えばゴッツォリがパラッツォ・メディチに描いたような要素はほぼ見られなくなる。どちらかとえば、この時代の絵画はフランス古典主義に近いのである。
素描ではアニエッロ・ファルコーネの「戦士の頭部とヘルメットの習作」が秀逸である。
映像コーナーでは、カポディモンテ美術館について8分強の紹介がなされている。この展示では、地下部分だけで構成されているので、展示をみてからいつものように映像コーナーがあるホールへ出ようとしても出られないので、忘れないようにしたい。
私はいつものようにまず空いているうちにスケドーニ、レーニ、アルテミジアの作品を見なければと思って映像を後にしたのだが、映像を見ることを忘れそうになった。西美ではいつも、途中でこのホールを通過するので、つい作品を見るほうを優先させる人は注意したほうがいいでしょう。
見世物興行的な絵画展ではないので、混雑して絵が観られないということもないだろうから、観に行くときは、アルテミジア・ジェンテレスキ、スメートル2作品を見たあたりで、一度ホールに戻り、もういちど展示を見直しながら、一巡するとよいと思う次第です。
混雑は週末でもそれほど起きないと思います。西美は展示室も広いですし、椅子に座って作品を眺める場所も多いので助かります。
ミュージアム・ショップではイタリア製文具・レターセットの類もあるので(フィレンツェのマンドラゴラなどで売っている品)文具好きな人は楽しめると思う。図書館へいく途中、また7月から9月の間で適当な日がほかに思い当たらない状況なのですが(日常が分刻みな日が多いので、数時間まとめて時間をとれる日が極端にない状態です・・・)混雑していない、広さが適度にあり観やすい構成なので、体調が万全ではなかったけれどもー私的なことは省略しますがー観に行くことができました。
ここのところ夜中1時、3時半、5時半とにこさんの散歩へ出ています。
食欲がおちないように、気をつけてタイミングをみて少量ずつご飯をたべさせ・・・少々私の体力がついていかないことも。家の仕事が終わるのが1時過ぎなのですが、家人は明け方3時くらいまで起きていたりするので・・・私はいつ眠ってよいものか・・・と繰り返しの日々です。
ジョルダーノ・ブルーノ『原因・原理・一者について』(De la causa, principio e umo)、F.M.コーンフォード 『ソクラテス以前以降』、ベルクソン『講義録?』(BERGSON COURS 1)を読んでいます。
思想と動くもの (岩波文庫)
著者:ベルクソン
販売元:岩波書店
発売日:1998-09
おすすめ度:
原因・原理・一者について (ジョルダーノ・ブルーノ著作集)
著者:ジョルダーノ ブルーノ
販売元:東信堂
発売日:1998-05
おすすめ度:
パルマ展ではスケドーニの「墓の前の3人のマリア」が傑出していたのが記憶にあるが、スケドーニ作品は2点来日しており、「エッケ・ホモ」と「クピド」が展示されている。
スケドーニは不思議な画家で、少し距離をおいて眺めたほうが繊細さが際立つのだ。輪郭が適度にぼやけており、それは線よりも面で構成されているからかもしれない。
グイド・レーニ作品「アタランテとヒッポメネス」はこの展示でもっとも重要な作品だろう。本来、大きさ、完成度ともに現地ナポリに行かなければ見られない絵画の一つだと思う。肖像画が比較的持ち運びやすい大きさで描かれるものだとそれば、やはり主題をもつ歴史画は大作となる。その横に展示されている、ジョバンニ・ランフルコの「聖母子とエジプトの聖マリア、アンティオキアの聖マルガリタ」も眼を引く。エジプトの聖マリアの姿は、ドナテッロの「マグダレーナ(マグダラのマリア)」にそっくりだからである。おそらく、この画家はドナテッロのマグダレーナ(当時は洗礼堂にあっただろう、そして現在は大聖堂付属美術館(フィレンツェ)にある)を観ただろう、そうとしか思えない類似性がある。
秀逸なのは、マティアス・スメートル「エマオの晩餐」である。
カラバッジオ的な影響ーカラバッジオの「エマオの晩餐」はナショナル・ギャラリー(ロンドン)に現在あるーがみられるのだが、それよりも光源(蝋燭という人為的な光)と明暗の特徴はホントホルストを彷彿とさせる。そして解説を読んだところ、スメートルはホントホルストから影響を受けたユトレヒト出身の画家らしい。ナポリ・バロックは北方の画家をも光の氾濫の中で引き寄せているのがわかる。反動宗教改革について触れられているものの、ナポリの異端審問や内的自由がスペイン支配によって失われたことは、触れられていない。
今回の展示コレクションにはジャンボローニャの作品もある。小さいが会場を訪れたら、見逃すことはできない。
ルネサンスーマニエリスムの作品では、ラファエッロとレオナルドの特徴を合わせたような作品がいくつか見られる。ベルナルディーノ・ルイーニの「聖母子」はその代表例だろう。スフマートで描かれたマリアはレオナルドの聖アンナに似ている。マルコ・ピーノ「マギの礼拝」ではフィレンツェ・ルネサンスでは見られた東方的要素は見られない。例えばゴッツォリがパラッツォ・メディチに描いたような要素はほぼ見られなくなる。どちらかとえば、この時代の絵画はフランス古典主義に近いのである。
素描ではアニエッロ・ファルコーネの「戦士の頭部とヘルメットの習作」が秀逸である。
映像コーナーでは、カポディモンテ美術館について8分強の紹介がなされている。この展示では、地下部分だけで構成されているので、展示をみてからいつものように映像コーナーがあるホールへ出ようとしても出られないので、忘れないようにしたい。
私はいつものようにまず空いているうちにスケドーニ、レーニ、アルテミジアの作品を見なければと思って映像を後にしたのだが、映像を見ることを忘れそうになった。西美ではいつも、途中でこのホールを通過するので、つい作品を見るほうを優先させる人は注意したほうがいいでしょう。
見世物興行的な絵画展ではないので、混雑して絵が観られないということもないだろうから、観に行くときは、アルテミジア・ジェンテレスキ、スメートル2作品を見たあたりで、一度ホールに戻り、もういちど展示を見直しながら、一巡するとよいと思う次第です。
混雑は週末でもそれほど起きないと思います。西美は展示室も広いですし、椅子に座って作品を眺める場所も多いので助かります。
ミュージアム・ショップではイタリア製文具・レターセットの類もあるので(フィレンツェのマンドラゴラなどで売っている品)文具好きな人は楽しめると思う。図書館へいく途中、また7月から9月の間で適当な日がほかに思い当たらない状況なのですが(日常が分刻みな日が多いので、数時間まとめて時間をとれる日が極端にない状態です・・・)混雑していない、広さが適度にあり観やすい構成なので、体調が万全ではなかったけれどもー私的なことは省略しますがー観に行くことができました。
ここのところ夜中1時、3時半、5時半とにこさんの散歩へ出ています。
食欲がおちないように、気をつけてタイミングをみて少量ずつご飯をたべさせ・・・少々私の体力がついていかないことも。家の仕事が終わるのが1時過ぎなのですが、家人は明け方3時くらいまで起きていたりするので・・・私はいつ眠ってよいものか・・・と繰り返しの日々です。
ジョルダーノ・ブルーノ『原因・原理・一者について』(De la causa, principio e umo)、F.M.コーンフォード 『ソクラテス以前以降』、ベルクソン『講義録?』(BERGSON COURS 1)を読んでいます。
思想と動くもの (岩波文庫)著者:ベルクソン
販売元:岩波書店
発売日:1998-09
おすすめ度:
原因・原理・一者について (ジョルダーノ・ブルーノ著作集)著者:ジョルダーノ ブルーノ
販売元:東信堂
発売日:1998-05
おすすめ度:
高嶺(Takane)によるデザイン・フォー・ライフ. 商用利用・写真使用に関しては許可をお取り願います。
コメント
コメント一覧 (2)
カポディモンテ美術館展]は私も見にいきました。
パルミジャニーノ「貴婦人の肖像」後指摘のように圧倒的に美しい作品でしたね。
レーニの「アタランテとヒッポメネス」インパクトの強さに圧倒されました。
ブログの記事を読ませて頂き、感動がよみがえってきましq>
六本木の国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展2010ポスト印象派」
の感想を書きましたので、ぜひ読んでみてください。
http://desireart.exblog.jp/11019558/
よろしかったらブログに書き込みしお願いします。
> レーニの「アタランテとヒッポメネス」インパクトの強さに圧倒されました。
コメントありがとう御座いました。大型タブロー画が来日公開されるのは貴重な機会ですね。完成度も高く、とても見応えがありました。
コメントありがとう御座います。
ルネサンス、マニエリスムーバロックの絵画を観ると、現地イタリアへ行って建築と一体化した作品に会いたくなってしまいます。
> 六本木の国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展2010ポスト印象派」
ありがとう御座います。この展示を拝見しましたら書き込みさせていただきたく思います。