『学問のすすめ21』のシリーズの中で、家庭教育のルールについて挙げてあり、共感するところ大だったので、自分の覚書として。

おさだめ

一, うそをつくべからず。
一, ものをひらふべからず。
一, 父母にきかずしてものをもらふべからず。
一, ごうじやうをはるべからず。
一, 兄弟けんかわかたくむよふ。
一, 人のうはさかたく無用。
一, ひとのものをうらやむべからず。

(『家庭教育を考える』p.42より)

福澤諭吉は満8歳の長男と6歳の次男にむけて、「ひゞのおしへ」を書いていたというもので、毎日ひとつずつ、それぞれの帳面に直接書いていたのだそう。その最初に書かれていたのがこの「おさだめ」だそうです。

シンプルですが、「人のうわさかたく無用」「人のものをうらやむべからず」など、意外と現代だと忘れられている重要なことだと感じます。
他人と比べたり、他人のものを羨んでいても、何もプラスはありません・・・
自分を知る・認識する、行動を変えるきっかけとするには、他者の言動に影響をうけることは大切ですけれど、他人とくらべて、優劣を感じるのは、どこにも基準がないうえに、他人を意味もなく見下す行動と結びつくのでは、と。

強情をはるべからず、うそをつくべからず・・・率直さ、誠実さ、謙虚さ、そういったものは、小さいときから大人になっても、重要だと思います。
強情をついはってしまうことがあるので、やはり、なるべく改めたいと私自身思ったりでした...

個人主義が間違った形で、進展すると、共通のルールも崩壊してしまいます。自分のことは、自分で、自分ができることで他者のためになることも自分から・・・ということもあまり認識されにくいです。

私 から 私たち に人称が変わるときに、物事はよいほうへと動き出すようなのですが、私たち の中に 私(個人)が消えないようにすることも重要で、それが、学校の全体性のような環境だと伸ばしずらいのではないでしょうか・・・

ユマニテ、人間性、脱平均化すること、・・・・
現代では日々疎かにされているように感じます。

しかし、教育自体が「利害」のための手段と大人や親が思っているうちは、おそらく子どももそこから抜け出せないのではないか。

人のものを羨んでいても、マイナス感情しか生まれない。
親の思考回路は思った以上に、子どもに影響してしまうもので、(教師も然り)親や教師が自分から思慮とアクションできることが理想ですが、・・・

でもやはり考えてみると、幼少期、10代のころ、20代のころと、いい影響を与えてくれた(そのときにはそうは感じないのだが、いい影響というのはじわじわと自分の中で拡大するのです,,,)人や教師や人物(”先人たち””死者たち”)がいたのだと感じることが多いです。


・・・他人と比べてもまったく意味がない!!という多忙の時期だからか、秋ごろに読んだものをまた読み返しています。
やはり村井実先生の「善さの構造」は多くの方に読んでもらいたいです。
このブックレットでも冒頭に講演が掲載されています。

http://health.blogmura.com/tment_tbe/11363/wcnslwc2tfh5