絶対評価と進路相談に関する問題点

○絶対評価の分布を県はH16年度以降調査していない

・絶対評価により子供の学力を知る手だてが父兄・子供にはない
・(しかも県では模擬試験結果を公式に認めていない・偏差値追放のまま)
・絶対評価では県内の地域・学校差が相当にあるが、実態はどうなのか?
 市町村教育委は公表するべきである。
 また学校ごとに公表ができないのならば最大でいくつの格差が生じているか公表するべき

・絶対評価が、単なる”がんばり評価”ならば問題はそれほど悪影響を及ぼさないかもしれない。しかし実際は公立高校の前期入試は絶対評価の内申点を相当に評価している実態がある。
そのことで地域差・学校差が生まれている現状は問題であり、余りにも不公平な現状がある。

県は公式には中学校教師が進路指導をすることを禁じてはいない、が
何を基準に進路指導をするのか?
絶対評価とは、教師の主観が判断基準の大半を占めている成績である。
高校側が提示する数字と絶対評価の成績が関わることは大問題になる可能性がある。

定期テストの順位では客観的な成績(内申点)をだすことは不可能。
中学校が絶対評価をしながら、進路相談を可能にするには全県一致の実力テストを行い、その結果をもって進路指導を行うしかないのではないか。

不透明な指導、不透明な成績の出し方、客観性のない成績・評価、子供たちはどうやって自分の学習に対する「やる気」と「確認」ができるのだろうか?

公立前期入試は、今後50%まで拡大される可能性もある。
その際に絶対評価が重要な基準になることがはたして「入試」たりえるのかどうか?
5教科の基礎知識は社会にでたときに、物事を理解し判断する基準として必要なものが多く含まれるが、学力考査・全県レベルの学力テストなしで「入試」が行われ50%生徒が進学できるとしたら中学生は3年間、普5教科を学ぶ意欲がでるか?
その結果はさらなる「学力低下」を引き起こす。

そしてその問題の最大の問題点は、受験生や保護者が直接、制度についての疑問や評価についての疑問をぶつけるわけにはいかないことだ。

まずは、保護者や生徒自身が、きちんと認識できるように「絶対評価」の実態と格差について知らされるべきである。まず全県での調査と公開、市町村ごとの公開。
市は中学校ごとには調査をしても公開は渋るかもしれないが、最大格差の数を示すべきである。

EX)さいたま市(教育に対して父兄の意識がたかく意見をいう父兄が多い)および、埼玉県北部は絶対評価の数値は高め。

現在前期入試の浦和一女校の最低内申点は44−45つまり9科オール5

以前この不透明極まりない「前期入試」には「絶対評価」の内申が優先的に評価されている。----

はっきり言えば、このことは来年度から実施される中学選択性にも繋がる。
子供たちにとって、この不平等さは無気力をさらに加速させてしまう。
ここでも2極化が生まれ、その溝は開くばかりになっている。