ベルリン
ベルリンの至宝展へ行ってきました。
すごい見ごたえです。ここ数年で1番。
フリードリヒの「孤独な木」が目当てだったのですが、とにかく古代エジプトからギリシア・ローマ、中世、イスラム、ドイツロマン主義までとにかく凄いです。まさに至宝。

シンケル
フリードリヒの絵画3点、シンケルの絵画、なんども観てしまいました。
図録や写真ではみえなかった陰影や光、遠くの集落や廃墟などもみえます。
深淵な色彩が写真とはまるで違います。
もういちど観にいくでしょう。

ドイツロマン主義については図録に掲載さていた解説が大変面白かったです。
これについてはもういちどサイトに感想をのせたいと思います。
ここ数年来の自分のテーマにも近いもので目が覚めました。

圧巻なのがエジプト美術のコレクションです。

平成館は広いのでゆったり眺めることができて素晴らしい体験でした。


中世ヨーロッパ絵画と彫刻も素晴らしかった。
使徒マタイ像。
また宗教画をみながら、ヨーロッパの宗教と内的体験、について感想が沸いてくる。思うに、「神」を見える形にした聖像や宗教画は専ら人々の祈りを集めていたのだとうと。そして、人は皆その祈り(内心の吐露)の間だけ「個人」であることを許されていたのではないかと。「個」の思想の目覚めの根源は「祈り」であり見えないものとの「対話」なのかもしれない。
宗教が哲学や思想と密接に関わっていることと「無宗教状態」との違いは実は大変に大きな隔たりがあるのではないだろうか。
などと考えてしまう。今日観た絵画はそのような力を持っていた。

ボッティチェリのヴィーナスの習作。背景は黒いが、髪の描写、ボッティチェリの古典古代絵画、神話画を描いた時期の特徴がもっともよく表れている。