1DAY-25HOURS デザイン・フォー・ライフ

from ousia@web 高嶺(Takane)によるデザイン・フォー・ライフ. テキストと写真で綴ります.

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<竜を退治する聖ゲオルギウス>

ゲオルギウス=ジョージ、ゲオルギウ、ゲオルグと各地各言語各国で呼び方は違いますが、たくさんの主題となる<聖ゲオルギウス>(国立西洋美術館)http://www.nmwa.go.jp/jp/

以前は撮影禁止だったと思うのですが、世界遺産に登録された関係か西美の常設展の作品のほとんどが撮影可能(フラッシュ禁止)になっていました。詳細は、展示室・ギャラリーで学芸員の方や係りの方にお確かめください。禁止のものもありますので。

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寄進者の描かれ方で、中世からフィレンツェルネサンスの変容も観られるなど、主題は同じであっても時代によってこそ違い、画家の特性、またパトロネージの背景も分かるのが宗教絵画の興味深いところです。
アダムの死がMemento Moriの題材になることが多いですが(例:フィレンツェ サンタ・マリア・ノヴェッラ聖堂のブルネレスキのフレスコ画)この作品では聖母の死が寄進者とともに描かれています。寄進者が聖人たちとほぼ同等の大きさで描かれるのはフィレンツェルネサンスの特徴でもあります。
(さらに、ボッティチェリ時代になると集団肖像画の体裁をとったり、画家が自画像を描きこんだりもします)

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国立西洋美術館の常設でいつも観るのはこのヴァニタスです。
実に透明なガラス器具、書物、懐中時計、マーブル紙の質感、布の質感、真鍮の質感、見事な作品。
そしてすべては、いずれ形あるものは消滅する、ヴァニタスもまた、Memento mori のヴァリエーションでもあり、時間をあらわす時計、死すべき人間が最後の姿となる髑髏と...行くたびにじっくり見てしまう作品。

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ユベール・ロベール Hubert Robert
1732年 - 1808年
モンテ・カヴァッロの巨像と聖堂の見える空想のローマ景観/
マルクス・アウレリウス騎馬像、トラヤヌス記念柱、神殿の見える空想のローマ景観

1786年



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Signes [DVD] [Import]
Rene Aubry
Bel Air Classiques
2007-05-08



私が持っているのはこのリージョンフリーのディスクですが、別のパリ・オペラ座BOXという形で、シーニュ、ル・パルク、プルーストの3つが収録されているものもあるようです。
どれももっているので、プルーストの変わりに生成(ジュニュス)が入っていたら買うんですが・・・
パッケージの裏はベラルビ。

シーニュ(Signes)はおすすめです。
プルーストは・・・映像も美しいのだけれど、なぜかあまりかけません。

改めて、映像に残す、記録するということはいろいろな意味がありますね,,,

音楽に造形がない人がバレエの観客だったらコンテンポラリーは上演されないのだろうか
あるいは絵画・色彩・デッサンといった絵画的なものの欠落?
私はあまり過度に、「演劇的」になったコンテンポラリーがすきではなく、なぜならそうなったら、演劇(言葉を使う)に対するバレエの特権的表現力は失われるからだ。
マラーホフがクラシックの技術も経験も豊富なのにベルリンにいってしまって残念なのはそこだと思うけれど、彼はベジャールと「RING」を作ってローゲを踊ったのでその意味は大きい。

そうはいっても今のところシーニュは特別な、そしてオペラ座にとってもより特別な演目で、それをアニエス・ジローとベラルビが演じているのは素晴らしいことだと思う。



Balanchine
BBC / Opus Arte
2012-04-24


Paris Opera Ballet Box Set [DVD] [Import]


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カロリン・カールソンによる Signes,
愛知万博を記念した公演でもシーニュは踊られた

<バレエ・リュス>の世界展に足を運びました。ますみ嬢からチケットをいただきまして、娘と私は二度目の鑑賞にいってきました。
(テストが終わったらいこうと言っていた展示です)

会場でいくつかのオペラ座による再演を観ていて、娘が「帰宅したらシーニュがみたくなってきた」と言い同じことを考えていたので、久々にパリ・オペラ座による「シーニュ」をかけてみました。


2004年収録
Marie-agnes Gillot
Kader Belarbi

国立新美で2つ流されている演目のうち、一つはべラルビが、もう一つにはローラン・イレールとニコラ・ル・リッシュが出ている。(イザベル・ゲランも?)
シーニュはこのモダンすぎる二つの演目、バレエ・リュスがオペラ座界隈で演じてきたバレエを引き継いだ作品だと改めて感じた。

ジローが滑らかに踊る傍らでは、ベラルビはそれに沿うべくさらに音もなく先をいく造形を魅せている。
この作品は音楽、舞台美術、衣装にテーマが集束していて、そしてダンサーの身体がそれらを表層させている。
ほぼ完璧に、カールソンが意図したとところの舞台が観客の前には表れているだろう。
記号、あるいは意味を超えたところにある美。
ベラルビが舞台に表層させているものは、真実在の美に非常に近いもののように見える。


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Signes [DVD] [Import]
Rene Aubry
Bel Air Classiques
2007-05-08

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展示自体にはいけなかったのですが、英国ロンドン・ナショナル・ギャラリーでのレオナルド・ダ・ヴィンチ企画展を映画を見た。美術史を学んだもの、ヴァーザーリの芸術家列伝を読んだ人のなどから絵画ずきにはおすすめな映像です、英語も聞き取りやすいし、勿論字幕もありますけど生の議論が映像とともにテンポよく展開するのでリスニングにもよい、と思う位。





ナショナルギャラリーの岩窟の聖母は修復され額も15世紀の額を一部使いながらまったく新しい絵のようになっている。古いニスを取り除く作業。残念だったのは修復前の作品が一度も映らないことでした。個人的にはナショナルギャラリーのほうには初期バロック的な要素がみられる。額に関しては新しくすることに関しては賛否があるだろう。絵画にあわせた新しく額はあっていた、しかし古いパーツにあわせ新しい額が15世紀イタリアの額のようにみえるように傷や彩色をあわせるのは、なにか手の込んだ企てのような、果たしてそれで本当に良かったのかという複雑な気持が沸いた。古くみせかけたほうがよく見えるだろうということ自体になにか、本来的スタンスの違いがある。この展示室に行きたいという思いは当然、生まれる。背後の天使の絵画同様に。
音楽家の肖像に関してはフランドル型は四分の三観面があったのだからレオナルドの独創性とはいえない。(早くから主流の描き方からは距離をおいていたことはわかるが)
この場面で音楽と絵画の議論がありとても興味深い。音楽は15世紀特別な意味をもつ、これは私の研究テーマと重なるし長くなるので割愛しますが、レオナルドは全く逆のことを言い出した最初の一人ではあると思う。

映画ではたびたびヴァーザーリの言葉が〉英語翻訳だが 挿入される、この原文は日本でも抜粋でイタリア語と日本語併記で本があるのでそれを読むのもよい。だがレオナルドへの記述は多くはない。

ヴァザーリの芸術家列伝は大著だし、ヴァザーリのコメントを引用すれば、”確かさ”の根拠付はできる、と思いすぎないことが重要だろうと思う。個人的には、多くの資料を集めていて即急に結論を出すことに意を唱える伝記作家の意見に近い。だがやはり興味深いのはこの絵画と画家をめぐってさまさまな立場と熱意ある人々が企画をし、プレビューでの意見交換を記録し、公開されたことだろう。
内覧会には何度か行ったことがあるが、大抵は社交場と化してしまい、プレスリリースがそのまま掲載されたりする例は稀ではない。プレビューは、本来こうした意見交換の場であるべきだと思うからでもある。

しらべればわかるのだろうが、ルーヴルは<岩窟の聖母>を貸し出すかわりに何をナショナルギャラリーに貸したのだろうか?
(これはフランスが戦利品として持ち帰った絵画で、それがきっかけでフォンテーヌブロー派など初期のフランス美術・建築装飾のためにイタリアから画家や建築家よびよせられる。これは、プッサンの時代まで続く。(プッサンをフランスの画家だと思っている人も多いが、プッサンとロラン、それ以前の冒険者の世代はローマの画家である)

モナ・リザを貸したとき、日本は唐招提寺・鑑真像を貸し出すことが条件だったように。


ナショナル・ギャラリーではアレッサンドロ(通称ボッティチェリ)の後期作品が観たいのだが、他方ルーブルではロランや新古典主義の絵画の部屋に行きたい、だがもしこれをしらずに岩窟の聖母がナショナルギャラリーに行っているのを現地で知ったら、結構なショックだろうと思うので・・・。ウルヴィーノのウェヌスが日本に着ていると知っていてウフィッツィに行ったときは特にショックではないが、岩窟の聖母の場合は、これの比ではないだろうから・・・、二つの絵画が並べられたり集められ一つの空間で観られることは、美術館企画展の醍醐味だと思う。

個人像のキリストは、個人的にはややレオナルドらしくはない・・ように思われる。
これは、フェルメールで新に真作とされて公開される作品にも共通するのだが・・・
実際に観られていないのでこれ以上は何もいえないのですが。

レオナルドについても、歴史家のブライアン・キースが記事を書いており、その記事は短いながらも正鵠を得ていると思う。



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