6月23日の投票日以前から過程を見守っていた。私は残留派だった。

実際にその時に現地にいたわけではないので、さまざまなニュースやここ数年の動向、西洋史の観点から。

ECからEU、そもそもが第一次世界大戦のヨーロッパ圏国家間の戦争被害は甚大だった。また、1848革命付近を鑑みれば、国民国家(この概念は19世紀につくられたものだ)と民族主義(民族差別を含む)の問題があった。ヨーロッパの「外部」に対して、ヨーロッパ内ではせめて内戦状態かのような戦争はやめようという趣旨であっただろう。まずこのEUの基本的な役割から離脱することがメリットがあるだろうか。

学術とサイエンス:英国はEU加盟国として共同で学術とサイエンスの研究を行ってきた。他のEU加盟国もだが、一国で例えば宇宙や資源などの研究開発をするには予算がかかりすぎる。それで国際的な連携をもって行ってきたはずだ。それらの努力は今後どう扱われるのだろうか。

学術に関連して教育の問題。
EU加盟国であるから、英国の伝統校で学び、英国およびヨーロッパ(そして日本やシンガポール、香港などでも)仕事をしようと現在も学んでいる留学生やEU圏の人々は多いだろう。

勝手な意見かもしれないが、取り返しがつかない、という事柄についての想像力が感情論で(楽観的懐古主義・ルサンチマンか)決められてしまった。それも僅差の「多数決」で...

それも離脱を主張してアジテーションのような立場にあった人物は辞任してしまった。

世界はますます階層化していくのだろうが(見かけの平等はとりあえず19世紀から20世紀にかけて創られたものの)果たして対話的に接したり現状について知る機会がどれほどあるだろうか....


我が国にもある程度同じようなことが言えるのだが、内部吸引性が強すぎたり、懐古趣味は本来いうところの「保守」ではない。