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㋂からはじまっているボッティチェリとルネサンス展(Bunkamura)
詳しいことはセクションごとに書きます。書きますが、一刻も早くボッティチエリ<受胎告知>のフレスコを見るべきです。この作品は壁面装飾(ボン・フレスコ)なのだから、展示室に入ったときにうけるインパクト、その新鮮な驚き、鮮烈さ、優美さ、ガブリエルと聖母二つの動と静の超越性、このインプレッションは偶然ではない。注文主の意向をくみ、なおかつサンドロの意匠が現れているし、空間表出と時間表出も描かれている。大天使の速度感、自然な浮遊感かつ優美さ、天使ゆえの上位存在が比較的急いで告知に来ている、もちろん左にあるアーチ通路が。背景の外からではない。

時間 空間 身体の超越をもつMessagerであり突然部屋の外から入ってきた動に対してマリアは永遠の静のふちにとどまるようだ。
大切なのは、まだ告知以前なのだ。
告知によりマリアは聖母になる、
まだ告知をうける前の、《受胎告知》はどれほどあるだろう。
ガフリエルが急いで出現する理由、
マリアが聞くまでの静謐さ。



そして構図。
観ている私たちには消失点がわかるはずだが、それも一つではないように思われる。
空間の2あるいは3分割。
高い室内装飾の再現性、大理石の床に円、格子等幾何学に沿った構成、遠近法、遠景の風景描写、これががフレスコで描かれているし、なによりも大きさに驚くはずだ。

どうも・・・杞憂ならいいのだが、絵画=額縁に入った油彩 というイメージしかない人が多いとすると、もしかすればこのフレスコ(恐るべき大作)を展示物のい装飾パネルにくらいに思って誤解している人が多いのでは、というくらい大きい。

展示に一つ注文をつけるならば、テンペラ画、およびフレスコ画の説明をするべきだった。
フレスコの技術の高さを映像でもいい、伝えるべきだったかもしれない。

まず記録を書いてからですが、私はあと希望としては2回観に行けたらと思っています。



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左 ボッティチェリ展の特別メニュー
( イタリアは呼んでいる(映画)の特別メニューもあるようです)


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自宅でも使っている、ドゥ・マゴのティーセット。

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ボッティチェリがこれほど展示されることはあまりないだろう。
フラ・アンジェリコにひかれた方は、一生に一度はサンマルコ修道院へいくことをお勧めする。
そこで彼の生きた道、絵画芸術とは異なる絵の在り方を観ると思う。

スタンダール症候群の話をつい先日もしたばかりなのだが・・・

本題は別記にするため、グッズについてなど。
ポストカードの印刷は綺麗です、チケットフォルダの受胎告知と一筆箋が美しい。
展覧会オリジナルのフィオリーノ金貨をモチーフにしたコインパースとペンケースがよいです。3色展開。

次はブルーフロレンティンのレターセットも買ってしまうかもしれません。
今回はサンタ・マリア・ノヴェッラの香水はありませんでした。

ロッビアの作品が来ているのも驚きました。
サヴォナローラが推奨したのがむしろロッビアというのが奇妙な感じがします。
ロッピアは確かに技術も高いし美しいのですが、どちらかといえば、ドナートが迎合しなかった世俗性そのものの美観のように思うからです。
宗教改革の流れはあきらかにフィチーノ、ピコ、・・・・ブルーノであって、サヴォナローラではなく、ルター派やカルヴァン派のみをさして、プロテスタント(あるいはプロテスタンティズム)の流れとすることには、もっと詳細をみるべきだと思っているので・・・

感想は次回にて。