サブカルとしての歴史、特にここでは日本史について。

歴史ブームであると数年前からいろいろなマスメディアが言っていた。それは史跡めぐりや城建築めぐり、寺社巡りなどいろいろな形で紹介されてはいる。
(今日ある年代以上にはたとえば竹田城が人気なように)

しかしはっきりと書かれないけれど、明らかなサブカルとして「売れた」のは日本史がざっくりわかる系のドラマ・バラエティだと思う。
実はあまりテレビを見ないのでこの傾向については完全に後から知った次第。
しかし密かに大きな市場になっていて、マスメディアの表記でいう「日本史ブーム」とはこのことだったのか?と思うことも。
なぜはっきり書かないかといえば、彼ら自体もそれを楽しんでいて紹介したいけれど、真面目な読者や視聴者から咎められるとブームが消えてしまうからと心配したからではないか。
要するに、かつてドリフ的なものを非難禁止するようなクレーム対策で、ぼんやりブームについて語っていたのかな、なんて思う事も。

ちなみに私は歴史好きというよりマニアーだと思う。もちろん、史学の方法は知っており、何かを理解するときにはそれを用いる。歴史好きと史学の違いを知っていて自分は史学が好きである。マニアとおたくは違うらしく、マニアはいちいちそのよさについて語って広めようとする。おたくは身内のみで楽しんでまわりには語らない隠そうとする。真の専門家はもっと集中して研究するだろう。

最近やっている深夜枠の番組がはしりだと思っている方もいるが、明らかな端緒は「戦国鍋」シリーズだと思う。おそらく視聴者は高大生やひょっとしたら受験勉強に疲れている(?)中学受験をする小学生も入るかもしれない(が、別に子ども向けではない)。もはや過去の出題に1582と出ているだけで・・・
では大人向けかといえば・・・これがよくわからない!しかし明らかなのは80年-90年代にテレビを見ていた人たちが作り手でそのオマージュのもとに日本史ねたで構成しているのだ。
あるいはバウとかみうらじゅん的なものを感じる。
しかも、パロディでありながらもクオリティが高く、ふざけたようでいて事柄の的は得ているのでそれがおもしろい。
なんとなく覚えてしまうので、(実際には知らないが)授業で見た高校もあるらしい。
(むしろこのくらいでないと興味を持てないのだろうか...)
大河ドラマの失墜というのも理由かもしれない。全国枠で面白いと思えるものを作るには、視聴者は多層化しすぎているのかもしれないのだ。
しかもポピュリズムでさえ多様化しているので難しいだろう。











長々と語ってしまったが、これは好き嫌い・寛容不寛容・生真面目さの問題なので(嫌いだったら書いてないので私はいいんじゃないかなと思っている、が本気で機嫌が悪くなる人もいる...私の祖父はドリフ禁止令を発令していた勧善懲悪の人だったし、今も日曜日は必ずN饗放送を観るという人もいるのでユーモアや笑いやナンセンスさを許さない!という人も多いのも知っているのでことわり書きとして書いているが)
あとは自分の状況においてみたりみなかったりすればいい。
私はふつうにレンタルして観ました。一体どういうものがうけたのかという興味のもと...

地方局の合同で作られているのもいいと思う。
まだテレビがメインの娯楽だった時代のつくりこみのパッションが面白いと感じるのは、高校の文化祭にクオリティや自治を求めていた時代のノスタルジーのようなものとも似ている。
当時の生まれていなかった人も、かつて学生だった人もこの教科がもつ「つきあいづらさ」をあえて愛情に転化してるのがよいと思う。





でも、それは私が日本史ではアウェーだからかも・・・・?

こんなのりで自分の専門分野が放送されたらちょっと困惑するかもしれないが、本当の専門家は手腕によってエッセンスを取り出し、バラエティ化(Game show)してしまうのかもしれない。
・・・それから他国との関わりが余り無い時代ならばパロディはしやすいのだろう。
そうするとある程度ねたは限られてくる、という気持ちにもなる。
(現在、この系統ではtvkで「俺の地図帳」という番組を放送している...(および前掲番組も再放送)のだがやっぱりキャラクターは歴史上の人物を使っている)


重要なことはエッセンスだな、とおもう次第。

きっかけで理解することもあるだろうし、興味があったらひょっとしたらもっと詳細を知るかもしれない。将来、通勤のともに史学系の新書を手にするかもしれないし、日本史が嫌いな科目ではなくなるかもしれない。それでいいのでは。
教室だけで態度として生真面目にしていても理解できているわけでもあるまいし。
私がいうデジャヴはりぼんで岡田あーみんやさくらももこが連載されていて売れており、その後、動物のお医者さん、うすた・・・などに流れた笑いだと思うので、理解できない人にはできない。
(私の両親は吉田戦車が理解できないし、少年アシベなども理解できない世代もいるので。どうでもいいですが多数派が支持するクレしんをアシベ派は非支持・・・)

神宮球場に行ったというだけで私のイメージではない、という意見も貰うので前おきが長くなりました。かといってわざわざこれおススメと言われるほどみなさん暇ではなかろうと思うのでここに。

今日的な感覚で再構成しようとする表現はルチャーの本と似ている。


もしここで書いてあるのをきっかけに、見てみようと思い、視聴して「ふざけないで!」と制作側にクレームを出したりすることはお止め下さいね...