door to the river  あるいは There by the grace of god

における詞の主題。

”神”のせいで我々は苦しむ
”神”の恩寵で我々は回復するはず


・・・・・

彼らがこの曲を作った動機や意味は理解できる。
そして恩寵によって回復するはずとうことも・・・・
正確には、恩寵としかいいようがない、善性の世界、人為を超えるもの、美、総じたもの。

だが私にはいつも起源にまつわる言葉が足かせとなって顕れる。

私もこと原因、これ以上に還元できないものに対して「神」ということばを持ち出さなければならないことを「不幸」と思えてならない。
これは結局のところ宗教用語である。
前提を信じるのか否か、
あるいは前提を問うのかどうか。

・・・・

前提を信じられたらよいだろう、とは思う。
しかし私にとってはすでに4歳のころから疑わざるを得なかった。
しかしそのことを否定もできない。


しかし、人があらゆる人為に対して不信を抱かざるをいえなくなったときに、あらわれてくるのもthere by us・・・・の心境なのである。


ルイス・ネイミアが晩年に英国で改宗したのちにようやく心の平安を得たという話は何となく解る。

私の周囲には、家自体はキリスト教ではないにもかかわらず、
幼少のころからその教育をうけてその影響を強く受けているけれども
家は違う価値観と伝統に則っており、どちらにあわせても不調和が起きるということが・・・あるように思われる。
個人や人間性というものを第一に捉えるのか、
あるいは、上位のもののためだけにあるのか、こうした考えの差異は実のところ大きい。
私の場合は伝統や拡大家族というものが途中から全く不合理で秩序を欠いたものになったために、内外で説明できなくなっている。
原因が失われるか、あるいは自分が不在化するかのいずれか、オルタナティブな状態が突きつけられている。

なぜなら自らの過失を認めず、誤りさえも見栄のためにまったく認めず、他人(家族)の苦痛も自分の快楽のためには顧みない、という場合があるからなのだ。家父長制と長男以外は存在価値がないという風潮は今も残っている。愚行権は認めることができない・・・なぜならば、他人に迷惑をかけないならば良い、という条件が不完全であり、他人に迷惑をかけているという自覚が全くないがゆえに愚行を行うからなのだ。それを指摘すれば、暴力に訴えてくる場合もある。それが露見しないのは、単に抑圧があるからなのだ。しかしながら、我慢することにも限度があるであろう・・・
こういうことを書くのは、自分のためというよりも、母親のためでもある。
古い家に生まれて明治時代の教育をうけてきた人にとって、我慢や忍耐は美徳であるがゆえに、・・・しかし単に我慢すればよいものなのか、それによってさらに「下位」で生きるものにとっては倍の不合理がもたらされる。どこかで断ち切らねばならない。

しかしどこか、自分の気分がまぎれていれば、それはもともと何の問題でもない、という風潮は強い。


ファスター/P.C.Pファスター/P.C.P
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「教師が子供を飢えさせても”良識政府公認”」

P.C.Pの詞はアイロニーではなく現実になってきている。
同じことを人間は「繰り返さない」
より善くなることができるという抗いがたい意志に対して
より低劣かつ残虐な行為を正当化することも、容易にしてしまう「力」は表象として強くなりつつなることもある。・・・




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Lifeblood
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Forever Delayed
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FOREVER DELAYED
真実は、永遠に「遅れて」やってくる
それゆえに、真実を知ろうとしなければ、近づくこともできない