ダンスマガジンの最新号をみた。特集はシュツットガルドバレエのほかに、2007年12月から2008年11月までのダンサー、演目、振付家についてのアンケートと紹介記事でした。
私なりに選んでみると

素晴らしかったダンサー(3人まで)
レティシア・プジョル(パリ・オペラ座)、スヴェトラーナ・ルンキナ(ボリショイバレエ)、マリア・アイヒヴァルト(シュツットガルドバレエ)


勿論、マチュー・ガニオとマニュエル・ルグリも素晴らしかった。
演目が持つ特性(テーマ)をどのように個々のダンサーが踊り演じ舞台で表現するかということに加え、音楽性の表現も含めて3名選びました。本当に素晴らしかった。


印象に残った演目
「ル・パルク」(パリオペラ座バレエ)レティシア・プジョル・マニュエル・ルグリ
「カノン」イリ・ブベニチェク振付
マチュー・ガニオ、アレクサンドル・リアブコ、イリ・ブベニチェク
(エトワール・ガラBプロ)
「オネーギン」ジョン・クランコ
「春の祭典」(東京バレエ)ベジャール振付

振付家
アンジュラン・プレルジョカージュ


プレルジョカージュのバレエの振り付けは文学と絵画、神話と歴史の構造、演劇と詩の象徴性、深層心理とイメージなど多様な要素がコラージュされていながら、断片的でないテーマを持っている。
ダンスマガジンにはアンジュラン・プレルジョカージュの「白雪姫」(フランスではどうプログラムに記載されているのか?)の記事も載っているが大変に気になる。
ル・パルクが90年代に初演され、十数年以上たってやっと日本で初演されているが、こうしてパリで初演される演目が10年20年経たないと日本では上演されないというのは、とても残念なことです。観客が自らの視点をもって公演に行くようになってきているとは思うのでぜひ新しい作品とクラシックの作品を組み合わせたプログラムが増えると良いと願います。


ダンサーと演目に関して言うと、「ギリシアの踊り」(ベジャール)の中島周(東京バレエ)も素晴らしかったと思う。ミシェル・ガスカールのギリシアの踊りをインスピレーションにしていると話していたけれども、舞踏のような言語を使わない芸術のエッセンスとパッションの継承というのはこういうインスピレーションというか啓示の体現なのだと思った。


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男性ダンサー、女性ダンサーを10名選ぶという特集もあったのでこれも後日追記したいと思います。2009年に期待する公演についても含め...
先に少々書いてしまうと、ランキングに入っていませんでしたが、オペラ座のマチルド・フルステーが素晴らしい。それから、ルンキナは本来ならばランキングに入っていなくてはおかしいダンサーだと思います。バレエの美が振り付けの動きを超えたとき、パの一つ一つにこめられている象徴に多様な言語性が加わり、音楽のような響きになるのです...判然としない表現かもしれませんが、バレエは一瞬ごとに消えていく芸術なのだが、素晴らしいバレエは完成されたイメージと永遠に規範となるような美を「出現」させてしまう。実は絵画とバレエは似ているのですが、眼の前に見えるもの以上、描かれたもの以上、つまり、描写されたもの以上、物理的な身体の動き以上、相乗効果が作り出す美を見せてくれるときに観るものは強く心動かされるのです。