西荻窪のギャラリーMADOさんで行われた企画展示会に誘われていってきました。
博物館の起源はたとえば、謁見の間にほどちかくに設えた書斎(ステュディオーロ)に集めた品々(古代彫刻、遺品、鉱石、貴石、聖遺物などなど)を展示して、各国の使者などに見せた・・・おそらく集まってきた方も、澁澤さんの書斎的雰囲気をもとめていらしたんでしょう、愉しい企画でした。
閑静な日常と非日常の溶け合った町に比較的オープンな場でエッセンスの濃い品々が並んでいて、とても盛況でした。

18世紀のリトグラフなど欲しいものもありました。が、購入したのはシュヴァンクマイエルのポストカードと「遊星商會」http://planet-and-co.net/さんのレターセットと蔵書票。
y
帰り際でしたが製作者さんに声をかけていただいて、お話しました。
サイトで取扱されている天球儀のスタンプなども次は購入したいです。

自宅に帰ったあと、山本六三氏のエロス・タナトスの蔵書票デザインもまた眺めてみたり。


故・埴谷雄高さんは生前、自分の本は文庫にしてくれるなと言ってましたが、「本」はやはりモノ以上のもの、という意識が私にはあります。
消費するものではないもの。
潰えない、特別なもの。

先頃、ジャン・ボードリヤールの『消費社会の神話と構造』を読んでいたのですが。

現代では、消費する目的のものの量が増えていますが、
人が満たされるのはつまり、消費するもの以外の”もの”によってなのだと感じます。

ぜひまたこのような企画展示と場があると良いと感じた。

2f
写真は自宅のライティングデスク(上には購入したレターセットと蔵書票とバルザッックの『セラフィータ』バタイユの『C神父』・・)