1DAY-25HOURS デザイン・フォー・ライフ

from ousia@web 高嶺(Takane)によるデザイン・フォー・ライフ. テキストと写真で綴ります.

February 2009

4
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ここのところ少々疲れがたまっているみたいです。
雨も冷たい。薔薇や植物にはよいのでしょうけれども、とはいえ年度末、月末。

You may Deray, but time will not. という気分で、休んでもいいときも、これだけはすませてしまおう、という感じです。(貧乏性な性分なのです...)
そのせいか、、進歩主義ではない、永劫回帰の歴史観をもつギリシア時代の歴史家の考えにより惹かれてしまうのかもしれません。

ところでBECKが来日公演をするようで、ZEEP東京の公演は少々(というかかなり)気になったものの、やはり今回は見送ることに...どうもベックは3月末に公演が多く、その時期は大抵(たまたま?)私は国外にいっていたりすることが多く、実は初来日の川崎クラブチッタ公演しかみたことがなかったりします。しかし、そのインパクトとライブアクトはいまでもベスト5に入るものだと思います。彼のライブは玄人そのものという感じでしてプロミュージシャンがバンドライブをやっているという状態でひたすらパワフルだった記憶が。当時は私も20歳前でしたし(高校生かもしれない...)それでも記憶に鮮明にのこっております、ギターとブルーグラスを引きながら飛び跳ねまくるベックが・・・
今回のビジュアル写真もよいですね、アメリカのアーティストではベックが好きですね。ベックはおじいさんがフルクサスのメンバーで、そのデビューまでの軌跡はなかなか地道なものがあり、自伝的な本がシンコー・ミュージックから出ていました。

アルバムとしては、「メロウ・ゴールド」はともかく、やはり私は「SEA CHANGE」が好きです。

あまりCDの話題を書いておりませんが、それでも必ず渋谷に行ったらタワーレコード本店の上から下まで巡るのが常です。

マニックスは日本の夏が大のニガテ(we love the Winter の歌詞は実感と彼らの社会的スタンスの両方にかかる歌詞ですね)で来日するのは私が大の苦手の冬で1月か2月ですが(昔は5月6月が多かった)、ベックは桜の季節が好きなのでしょうか?

私はあまり..桜の季節にそれほど惹かれなかったりします。ヨメイヨシノに惹かれず、山桜は好きです。桜への感慨は、『フローラ逍遥』で澁澤さんが書かれていることとほぼ同じ気持ちです。和菓子好きなので、桜餅は好きです(笑)
この時期に、奈良へ行くと、春らしい緑を多様した凛とした和菓子がたくさんあって一つずつ買っては宿でお茶と一緒に頂いたりできるのを覚えています。
奈良の法隆寺でみた桜と、明日香村の石舞台近くでみた桜と菜の花は美しかったですね。とても静かで、時間が止まったかのような、留まることのないような場所です。

写真は、ローマでとった春の花、現地で尋ねたところ、ユダの木と呼ばれる木です。
あの「ユダ」から名前がとられているんでしょうか。
ティベレ河沿い、街中にたくさん咲いていて美しい花です。
(ですがあまり現地では気にしない模様(笑)


これから週明けにかけて一仕事終えなくては。
その合間の追想的な更新でした。

Sea ChangeSea Change
アーティスト:Beck
販売元:Geffen Records
発売日:2002-09-24
おすすめ度:4.5
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フローラ逍遙 (平凡社ライブラリー)フローラ逍遙 (平凡社ライブラリー)
著者:澁澤 龍彦
販売元:平凡社
発売日:1996-10
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澁澤龍彦全集〈21〉 うつろ舟,私のプリニウス,フローラ逍遥,補遺1985年
著者:澁澤 龍彦
販売元:河出書房新社
発売日:1995-02
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Forever DelayedForever Delayed
アーティスト:Manic Street Preachers
販売元:Sony
発売日:2002-10-29
おすすめ度:5.0
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The Archive Interview SeriesThe Archive Interview Series
アーティスト:Manic Street Preachers
販売元:Archive Interview
発売日:2009-03-30
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Masses Against the ClassesMasses Against the Classes
アーティスト:Manic Street Preachers
販売元:Epic
発売日:2000-01-10
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A Design for Life
アーティスト:Manic Street Preachers
販売元:Epic
発売日:1996-04-01
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bunnkamuraからイベント招待に関するお知らせが届きました。
Bunkamura20周年記念企画の第一弾の展覧会
 『20世紀のはじまり ピカソとクレーの生きた時代』の特別イベントとして、
「ギャラリー・コンサート」を開催とのこと。

 会場内に展示されている絵画作品を前にヴァイオリンの生演奏と作品に
 ついてのギャラリートークが楽しめるという新しい試みのイベントいうことで、興味があったのですが平日水曜ということもあり今回は無理かと思うのですが、音楽+美術+それについての解説という催しは良いですよね。
元々美術と音楽は切り離せるものでもないですし、こういった同時代性やテーマを共通としたイベントはぜひ増えてもらいたいです。
(3月も後半以降には多少落ち着くと思うのですが、年度末-新年度期間なのでなかなか..)


20世紀の始まりという点では、1910年代のパリなども音楽、文学、舞台芸術、美術と深い関わりのある部分ですし、実はもっとも「モダン」だった時代なのではないかと思うことも。

ところで、ダンスマガジンにて、度々記事にも少々書いてきたベルリン国立バレエの『カラバッジオ』について掲載されていました。ダンスマガジンのレポートを読むと、どうやらカラバッジオの絵画や作品よりも、カラバッジオという人物をめぐるドラマ性をテーマにしているようです。コンテンポラリー作品として、カラバッジオといわれなければ、ちょっと解らない、現代演劇的演出がなされているのかなという印象。ドイツは舞台芸術において演劇の演出家が強く作品づくりに影響をあたえているようですが、どうせならカラバッジオの絵画的テーマや16世紀的風俗をとりいれたらよいのに、(たとえばアンジュラン・プレルジョカージュの「ル・パルク」のように)そういう要素をセクションに織り込めばいいのになどと、美術好きとしては思ってしまいます。バロック絵画好きとしては、カラバッジオの「ナルシス」や「トランプ詐欺師」的な要素を期待してしまう部分があります。

人物性だったら、たとえば、ボッロミーニなどもやはりインパクトのある人生を生きていますし、人間ドラマ+芸術性の融合を期待してしまいます。
ともかく、一度ぜひ観てみたい作品であることは確かです。
ポリーナ・セミオノワは古典よりもこういった作品のほうが良さが出る気がします。マラーホフの贈物でのソロを以前観た時も思ったのですけれど。

バレエ『スパルクタス』に関する舞踏史、詳細な紹介記事も載っていたので今号のダンスマガジンは見所が多かったように思います。


DANCE MAGAZINE (ダンスマガジン) 2009年 03月号 [雑誌]DANCE MAGAZINE (ダンスマガジン) 2009年 03月号 [雑誌]
販売元:新書館
発売日:2009-01-27
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ボッロミーニ (SD選書)
著者:ジュリオ・カルロ アルガン
販売元:鹿島出版会
発売日:1992-07
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小中一貫実施

http://sankei.jp.msn.com/life/education/090119/edc0901192114002-n1.htm

横浜市で実施ということですが、ネガディヴな問題解消を期待するためなのでしょうが、あまりメリットはないように感じます。
小中ギャップを解消するというよりも、むしろ今以上に中学生が小学生化(低年齢化)するでしょうね。小学生が幼稚園生化してるのと同様に、現状がベターな状態にはならないでしょう。
むしろ小学校6年生を、小1-3までと小4-6までの2つに区切るべきだと感じます。

小1-3は集団的なことに適応することを中心にやっていまのような状態でもいいとは思いますが、小4-6はそのステージと分けてじょじょに子ども自体に自覚を持たせるように促されるような環境にするべきで、それまでの基礎的なことを習得することから、多少負荷を課すような課程にしないと苦労するのは(自覚するしないは別として)本人たちだと感じます。ただでさえあんな内容の薄い学習内容なのですから。

神奈川の取り組みは首都圏全体に波及することがこれまでも多かったので、各市町村レベルでこれに似た変更が出てくると思いますが、重要なのは、最終的にどのような状態を目標におくのがその子どもたちにとって良いのか慎重に考えてもらいたいです。とはいえ、どこか、公立の取り組みは「試験的に実施ー改変」の繰り返しで、もしその取り組みが「失敗だった」としても誰も責任をとらないことなのですが。

ドイツや日本では、国(公)が教育の中心だと未だに思われていますが、日本の場合、初等教育も高等教育も社会の現状に合っていないことが社会問題になっていますし、「どうするべきか」を自ら(家や保護者が)あまり考えないことが問題だと感じます。そして、この様々なミスマッチを公の報道が正しく伝えていないことも問題だと感じます。


理想は、様々な段階を自らこなしていくことができる(ように周囲がサポートして育てる)ことなのですが、その「方法」を記述的に示すのはとても難しいのです。


educationの意味が問われない限り、何かとても教育の目標自体が「平均的・機械的的な能力」をもとめてしまうように思います。しかし、機械的な能力は人が持つ問題解決能力や問題を発見する力はもちろん、人がもつ心的な能力も大事にされないのですよね。
そして人が平均化されればされるほど、既にかつては人がやっていた対人的な仕事の殆どが自動化・無人化・機械化されていること、合理性と市場の法則が生活のどこにまで浸透するのか、そういった懸念もあります。

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ホライゾンのキッチンやI型とL型がメインで、私が選択したのはL型+アイランドカウンター付きというものです。木目無垢の質感が落ち着く+ハーマンの機材が組み込めます。しかし、施工例がほとんどないため、オープンキッチンはやはり日本では敬遠されるそうで、本当にプランを組むのが大変でした。
最も苦労したのがキッチンでした。
輸入住宅をセレクトされる方に参考になればと思い、現在の写真をUPしておきます。
エヴァソン(社)が無くなってしまったので、おそらく施工例写真は更に減っていると思われますので....

ちなみにキッチンに凝られるかたは意外と料理はしないらしく?しかし私の息抜きは料理(と園芸・・やった分は形になるから。仕事は迷いながらが多いので)なので大変こき使っております。
疲れているときも作業が苦にならないように、キッチン周りには赤が多いですね。
ル・クルーゼも赤とオレンジを選んでしまいます。

壁紙は、ラルフ・ローレンの薄い柄が入っているアイボリー。
これもリリカラの壁紙でおすすめです。


反対がわの壁には、danfui naiの植物モチーフのアート・フレームがあります。
ドアはノード社製。
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ライブドア・ブログは一枚しかデフォルトで画像をUPできないのが弱点です。

因みにエヴァソン以外での輸入は東急がお薦めかと思います。
(たまに検討中の方に聞かれるので個人的な意見ですがここに)
今はないのですが、見学に行かせて貰ったノースウェスト・ホームも大変印象が良かった記憶があります。

しかし本当に、日本は住宅問題が公的に取り組まれていないなと、「公共性」(岩波・斉藤純一先生著)にある通りだと実感することが多いです

5
古代トラキア人の文明についてブルガリア・ソフィア考古学博物館収蔵品と昨年発見された黄金のマスクの展示を観にいきました。(東京駅@大丸ミュージアム)
古代ギリシア、アケメネス朝ペルシアとの繋がり、文明の起源と文明の十字路、彫像と装飾品からみる古代トラキア人の価値観などとても見ごたえがある展示でした。
トラキア展については教えて頂いたのですが、会期中にかならず観にいこうと思っていた展示です。
以前UK-JAPAN2008のジム・ランビー展のイベントでご一緒したHeyselさんに教えていただき+ご招待券を頂き、貴重な展示に見逃すことなく行くことができました。

トラキア人は馬を大変重要視し、かつ白い馬を神聖視していたとのことで王族は白い馬にのっていたとのことです。多神教時代、神聖な存在は有翼のもので表されるのですが(天使の原型の隼、ヘルメス(メルクリウス)の翼など、白い馬に翼があるペガサスもこのあたりから生まれたものがギリシアに融合したのかもしれない、などと思ってしまった。

武具や装飾品をみると、大地母神信仰と、天上信仰が併存しているのがよくわかります。ここからも、この文明が多元的要素を持つことがよくわかります。

葬儀の方法も古代人の価値観をよく表しているのですが、来世信仰と拝火(火を神聖とみなす=火葬)の考えが反映されているように思いました。来世も生きる信仰ではエジプトにみられるように、肉体を保存するため火葬は好まないのですが、併存しているのが興味深い。馬も装飾品をつけたまま葬られたので馬飾もとても多く展示されていました。馬飾りの起源も興味深い点です。

黄金のマスクはブルガリアのバラの谷をイメージした香りが漂う空間に展示してありました。こういう演出はとても良いですね。ダマスクスの薔薇が由来なのでしょうか、おそらくダマスクローズがブルガリアの薔薇なのでしょう。金を伸ばして造ったマスクは、黄金で死者の主体を永遠のものに願ったのでしょう。何しろ紀元前5000年の黄金の腕輪が今もそのまま輝いているのを目にして、黄金が何を意味していたのか、理解できる気持ちになります。

中央にニケ像を有した、冠の興味深いかったです。植物=神聖なものとして冠にする、以前記事にも書いたそもそもは木そのものを崇拝していたという価値観に通じると思われるからです。

ブルガリア自体も興味がある場所なのですが、バルカン半島東南部のトラキア文明を見ることができてますます関心が。共通するのは西方的なものと東方的なものの十字路としての多元的な文明だということ。図録が大変に充実していて、解説も詳細で解りやすく情報量が多く一冊でよみごたえがあるものでした。

トラキア文明の最盛期は紀元前5-3世紀といわれ、357年にはマケドニアのフィリッポス2世(アレクサンドロスの父)に征服されますが、ギリシア・ペルシアの間に位置するために両方の影響が感じられ、ギリシアにもトラキア起源のものが取り込まれ、また前5000年に黄金製品が作られていること、しかも優れた造形から技術の高さと繊細な装飾性がよくあらわれいる。それが実際に観られる展示だった。

鉄器をはじめに用いたのはアッシリアだといわれているが、トラキアでも黄金製品が見つかり、バルカン半島や黒海周辺の山が鉱物資源が豊富なことからそういった面で文明が現れたとするととても興味深い。

(ヘファイストスやプロメテウスの神話もどこか、やはりこの地方を起源としているようにも思われた。神話はフィクションというよりも、記憶が薄れないために悲劇を、神話にして残している部分があることから、神話や伝説というのは実際の出来事に起因することが多い。また、先史時代は口述による伝承形式をとっていることからも、記録だけで起源を辿ること以外の可能性としても興味深い展示だった)

アケメネス朝ペルシア由来の鹿や女性像のモチーフのリュトンや、ギリシアの壷絵、ギリシア語が刻まれた装飾品も繊細で保存状態がとてもよく美しかった。
テラコッタのアルテミス像は、最近発見されたためとても幸運なことに、鼻をそがれていない美しい像の姿で素晴らしかった。
(ギリシア・ローマの大理石像は大抵、キリスト教や一神教からは「異教」として扱われ、鼻や身体の一部を欠損した状態ですが、このアルテミス像は本来の姿で近年発見されたために破壊を免れているのだろうと思う。)

リラ(竪琴)を持ったポーズのアポロンのブロンズも写実性+理想の調和がとれていて素晴らしかった。


追記*
ふと思ったのだが、アレゴリーの調和と完全な人間性を(実は)モチーフにしている「眠りの森の美女」のリラの精とは、アポロンの女性的イメージとして変容したものなのではないかと思ったのでした。オーロラは、薔薇のアレゴリーと完全性、調和性を体現するが、おそらくリラは薔薇の対比ではなく、最高善と調和の象徴なのだろうとは以前から思っていましたが。他の妖精たちは、ミューズ(ムーサ)であり、精霊としての役割とアポロン的アレゴリーが、チャイコフスキーとプティパが想定した「リラ」なのかもしれない。

3
auの携帯を使っているわけではないものの、ブログ上で緑化現象がおきるというのに惹かれて「緑化ブログパーツ」を貼ってみました。
あるキーワードに反応して、緑化する!ということで、環境問題や資源問題やリサイクリングに関するキーワードに反応するのと思っていたものの、どうやらアバウトに「木」「き」「運動」などの言葉に機械的に反応しているだけのようでちょっと残念。たとえば、文中に入っているひらがなや漢字になんでも反応してしまうようです。具体的には、ブログパーツ中の種のアイコンをクリックすると自動的に、ブログ内のことばに反応するプログラムが実行されるのような...
ちょっと機能主義的すぎる気もしますね。
どうせならもっとキーワードを絞ればいいのに...などと思ってしまいますが、自分のブログに草花や木などが生えてくるのはなかなか楽しいです。なかにはキノコまで...
面白い試みだけに、キーワードがもっとエコや緑化に繋がるようなものに反応するようになるとよいですね。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021490135821.html

朝倉彫塑館が休館になるとのことです。
木造部分の耐震性問題から鉄筋部分までしかちかごろは入れませんでしたが全館休館になるとのこと、4年間だそうです。

補修に8億円かかるそうですが、絶対残してもらいたいですね。
朝倉彫塑館は和風建築と庭園もすばらしいですが、モダン的意匠や朝倉文夫の思想も反映されている建築+庭園でこれをきちんと保存できないようならもともと脆弱な戦後日本の文化水準の低さを物語るエピソードになるでしょう。

歌舞伎座も絶えかえられますが、ますます江戸、東京とつながりがある部分が失われていきます。

ル・コルビジュの国立西洋美術館を世界遺産になどという運動よりももっと重要なことです。(私は舞台芸術やアート関連の趣味の友達にいつもこの国立西洋の「世界遺産化」について話題にしてしまいますが。五輪にむけて東京の顔模索中などという新聞記事もでていましたが、こう文化的な基盤がないままに東京に居住する人がふえてくると何が価値があるのか、わからなくなってしまうのだという危機感が募ります。)
私が思うのは、ただ半端に近代風現代風な都市である東京に訪れたいと思う人はいなくなるということです。
(首都圏と東京圏居住者がディズニーリゾートに訪れるのは、東京や首都圏には町並みの風景がないための裏返しの現象ということと同じように)


ところで、「音遊人」というヤマハの機関紙に「外から聴く日本(1)」というタイトルでブリティッシュ・カウンシルの駐日代表のジェイスン・ジェイムズ氏のコメントが2ページにわたって紹介されていたのを読みました。「日本文化の真髄は繊細さにあり」と語っていました。外のものを取り入れてたり新しいものを取り入れて発展することが「東京」を巡っては報じられることが多いですが、壊したら二度と過去につくられたものは造れないのだし、過去を見直すことで新しいインスピレーションが生まれることに繋がるのですから、やはり文化というのは保存が条件なのだと感じます。その国固有のものをどれだけ残せているか、継承発展しているかが文化度なのだと思うのですが....

朝倉彫塑館はアトリエも勿論よいのですけれど、建築と庭の一体感が素晴らしい。
そして庭には朝倉の思想がよく表されている。
かならず白い花がどの季節にも咲くように植えられていて、庭の大きな池は湧き水がたたえてられている。書斎の書棚、書、日本間とアトリエとみるところが多い。
洋蘭のためのサンルームには、猫たちの彫刻がならんでいる。
屋上庭園にはオリーブの木があり、そこから谷中の墓地や上野の山の森がみえる。
ここがいわゆる東京における”第一山の手”なのだと実感できる場所なのです。
朝倉彫塑館には多くの人がおとづれるが外国人の散策者も多い場所です。
館内で売られている、『自然と朝倉文夫』の小冊子がおすすめ。


4
都美術で1/24から3月まで開催している「アーツ&クラフツ展」。
観に行ったのは1月末ですので少々間が開いてしまいましたが、鑑賞の感想・気が付いたことなどを中心に。

展示としては、エントランスを抜けたコーナーの、モリスの壁紙を使った部分と椅子の展示から中世復興+モダンデザイン先駆け(という位置づけをしたのは後の時代であるのだが)としてのアーツ&クラフツ展らしさが出ていた。
絵画ではやはり、バーン=ジョーンズの「生命の木とキリスト」
この絵画では通常のモチーフの描き方をされていない部分が多くしかし、主題自体は、磔刑のキリストと洗礼者ヨハネ、マリアと幼子イエスとヨハネであるという部分が面白い。ここからは伝統的な歴史画解釈・手法と比較して、バーン=ジョーンズがどうこの主題を描いたのか、そのオリジナリティの部分を私なりにかいてみます。

まず、磔刑のキリストは磔刑の古典的姿をとっていながら(両手を広げて脚はまげ、顔は伏せられている)、ラテン十字架ではなく、曲がりくねった枝をもつ木に磔になっている点。ゲルマンでは樹木を神聖なものとみなし、北方では世界の生命の源を世界樹が支えているという思想(神話でもある)があるが、それをバーン・ジョーンズは取り入れたのだろう。第2に、マリアは伝統的な衣装をみにつけておらず、明らかにガリラヤ・ベツレヘムの人の姿でかかれていない。衣は、ガリア人かゲルマン人の衣服に近く、髪もベールを被ったり結われているのではない、明らかに北方的な独自的解釈をくわえた描き方をされている。マリアの傍らには、茨(イエスが、裁かれ十字架につけられるさいに、「ユダヤ人の王」として蔑まれて被せられた受難の茨の冠のモチーフと思われる)と百合(純潔をあらわし、受胎告知の際にかならずガブリエルが手にしている百合)などが象徴的にえがかれているのは、イコノロジー的にすぐにわかるところです。第3に、イエスと洗礼者ヨハネは髭が描かれておらず、青年の姿をしている。そして、ビザンツ的影響を思わせる中世的な青年の姿で描かれている。
ローマの教会のモザイクの下絵としてかかれている絵画だが、ラテン・ローマの地の宗教主題に、強いゲルマン的要素を加えて描いていることに気がつくだろう。
(バーン・ジョーンズの意図としてはどの辺りにあったのだろうか。)
ともかく興味深いテーマだった。
民族や場所によって、思想・文化の変容がみられることはよくあることだが、その例としても絵画としても意味深い作品だと思う。
あまり観ている人もいなかったので、ゆっくり観ることができた。

これは会場にあったバーン・ジョーンズのステンドグラスとも、ラファエル前派にも共通することなのだが、ビザンチン美術の影響をとりこんで復興させている美術運動なので、天使や聖人は中世的青年の姿で描かれている(そして大抵初期の天使のように武装している姿をしていて女性的イメージはない)

ステンドグラスは、後ろから照らしている光が蛍光灯なのがじつにもったいない。
ステンドグラスも、教会のクーポラから差し込む光も、天上崇拝と太陽の光に超越性を感じ取るという舞台装置(演出)としても効果を発揮していたものなので、ステンドグラスの色は、太陽光の暖色系の光でないと本来的な美しさがでないように思う。
期待していたのでちょっと残念な展示方法だった。

また、ゲオルギウスの象徴的な解読としては以前記事に書いたが、龍を打ち倒す=異教を廃絶するという意味がある。キリスト教のような一神教からみると、すべての宗教は異教あつかいなのだが、とりわけこの場合はギリシア・ローマの神話・文化を指す。このあたりは、古代史をやっていると複雑になるテーマだが、とにかく中世では、そういった意味合いが強く、そのため、ブリテン島からローマを追い出すという意味で、龍を打ち倒すゲオルギウスがイングランドの守護聖人ということになる。

その意味でやはり、ギリシア時代まで15世紀に遡って原典から研究しなおしたルネサンス期の自覚的な部分と、ビザンツに受け継がれていたギリシア的な要素が重要に思われる。歴史的に、武力的には勝利りながら文化的には受容し、模倣のなかから新たな様式・制度・スタイルを確立していけた文化や国は格段に進歩するのだが、その意味ではケルトとゲルマンはギリシア・ローマとそれ以前の多神教時代の文明を受容しなかったということに、二つの大きな意味がある。

タピストリーも、たとえばヴァチカンのタピストリーの間などにいくと膨大なコレクションが見られるが、それを復興させた見事な作品が展示してある。
それから、汐留の展示のときにも目をひいた、ウォルター・クレインの作品がよかった。

期待していたウィリアム・モリスのサマセット・マナーの再現コーナーは、ただ家具があるよりは..という程度で、カーテンやカーテンレールもごく普通の木製のものを使ってしまっていて、イメージ再現にしてもあまり参考になるものではなかったように思う。

ギフトコーナーでは、モリスの壁紙をつかったしおりなどが売っていて良かったです。「いちごどろぼう」のティーマットとテーブルマットが美しかったので購入。
ローラのクリフトンの家具に、花瓶などを置くのに使うつもりです。

都美術のミュージアム・ショップの中にもモリスのグッズがうっていて、V&Aのハンカチなども売っていました。けっこう、都美術のミュージアム・ショップは展示にあわせてた良品を置いていますよね。

先週は休日に某バレエフェスティバルの照明あわせなどがありました。
ここの所の寒さと冬型の天気でやや風邪も悪化してしまいました。カリス成城で、ソーンクロフトのデトックスのコーディアルを購入。実につらい季節です...


追記しておくと、モダンデザインの祖といわれるモリスですが、モリス当人は中世・ゴシック、機械と機能に従属する人間社会の在り方に対する、人間の手仕事と伝統的美術と芸術の復興と独自のマルキシズムの活動としてアーツ&クラフツの運動をしたのであって、「モダン」を追求したわけではないということでしょう。
つまり、新しいことは旧時代に培われた技術や知識を吸収しながら新たな展開を試みることだということです。そしてそれがイギリスでは「中世」の復興であって、象徴主義の運動まで拡大するならばそれは、東方の旧い文明と伝統と文化への志向だったわけです。たとえそれが、ビザンツ帝国を通じての解釈で直接の出会いでないとしても。(象徴派のインドとはアレキサンダーが観ていたインド観と同じであるとう指摘があります)

例えば、ヴァツラフ・ニジンスキーが、「牧神の午後」でやはりモダンを志向したときに、彼がパリ滞在中にルーヴルでみたギリシアの壷絵がインスピレーションになったという点と同様に、旧いものを志向してそれに近づこうとするとき、現代性との地点が現前してくるということにも通じています。
そしてニジンスキーの古代的なプロフィール(横顔)で描いた牧神とニンフの世界や「薔薇の精」が、当時パリにいたコクトーらにインスピレーションを与えていったように、アートを通した「運動」というのはそういったインスピレーションの連鎖なのだと思う。

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モリスについての過去記事*1

アーツ&クラフツについての過去記事*2


イコノロジー研究〈上〉 (ちくま学芸文庫)イコノロジー研究〈上〉 (ちくま学芸文庫)
著者:エルヴィン パノフスキー
販売元:筑摩書房
発売日:2002-11
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イコノロジー研究〈下〉 (ちくま学芸文庫)イコノロジー研究〈下〉 (ちくま学芸文庫)
著者:エルヴィン パノフスキー
販売元:筑摩書房
発売日:2002-11
おすすめ度:4.0
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西洋美術史ハンドブック (Handbook of fine art)西洋美術史ハンドブック (Handbook of fine art)
販売元:新書館
発売日:1997-06
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新西洋美術史新西洋美術史
著者:石鍋 真澄
販売元:西村書店
発売日:1999-10
おすすめ度:5.0
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バーン=ジョーンズの芸術バーン=ジョーンズの芸術
著者:ビル ウォーターズ
販売元:晶文社
発売日:1997-05
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以前コラボTシャツについて記事にもしましたが(http://www.ukjapan2008.jp/XP/fd13180.html

3月からカレル・チャペックのイラスト・デザインとのコラボでTシャツが発売になるみたいです。カレル・チャペックの絵本には個人的にいくつかレビューも書いています。サイズはキッズサイズで150センチまでのようですが、160とMサイズまであると自分用にも買えるのに...(英米カジュアルブランドだとガールズやボーイズのTシャツも普段着で着てしまうことも)
写真ものっていましたが、色とイラストもあっていました。
個人的にカレル・チャペックとのコラボレーションはとても嬉しいので記事にしてみました。

http://www.karelcapek.co.jp/

シルク・スクリーンの版画も3枚ほど自宅に飾っています**
お茶では、チルドレン・ハーブのハイビスカス、ローズヒップとフルーツがたっぷり入ったハーブティが一番好きです。


紅茶の時間〈1〉おいしい紅茶のある暮らし (紅茶の時間 1)紅茶の時間〈1〉おいしい紅茶のある暮らし (紅茶の時間 1)
著者:山田 詩子
販売元:メディアファクトリー
発売日:1998-11
おすすめ度:3.5
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ジョニーパーティーへいくジョニーパーティーへいく
著者:やまだ うたこ
販売元:教育画劇
発売日:2008-09
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しずかなしずかなみずうみしずかなしずかなみずうみ
著者:やまだ うたこ
販売元:大日本図書
発売日:2007-05
おすすめ度:5.0
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ジョニーのクリスマスジョニーのクリスマス
著者:やまだ うたこ
販売元:教育画劇
発売日:2005-10
おすすめ度:5.0
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のりもののりもの
著者:やまだ うたこ
販売元:ブロンズ新社
発売日:2005-04
おすすめ度:4.0
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みつばちバジーちゃんみつばちバジーちゃん
著者:やまだ うたこ
販売元:偕成社
発売日:2006-10
おすすめ度:5.0
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ぶたのチェリーのおはなし (日本のえほん)ぶたのチェリーのおはなし (日本のえほん)
著者:やまだ うたこ
販売元:偕成社
発売日:2002-09
おすすめ度:4.5
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最近の日本の絵本は絵があまりよくなかったり、童話もディフォルメされすぎてテーマが消えてしまったり、アメリカの絵本はヘンに教訓的すぎて象徴的イメージがなかったり利益重視主義だったりしていいものがないのですが、山田さんの絵本はマザーグース的な英国絵本センスや色彩がいいと感じることが多いです。


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木製フェンスには現在ニュー・ドーンを2株うえています。
クラシックローズらしいばらも植えたい..と思っていたので、大きくなってきたエイブラハム・ダービーを移植しようと思ったのですが、根がおもったより張っていて移植するのもかわいそうな気もしたので断念。

最近は近所でもイングリッシュローズの苗を扱っていて、そこでヘリテージ(イングリッシュ・ヘリテージ)の苗を見つけたので購入。ちゃんと、デイビット・オースチンの札もついています。
ヘリテージは遺産という意味の薔薇です。
オールドローズらしさがよく出ているピンク形の薔薇で、ニュー・ドーンの淡いピンクに近い白とつりあうのではないかと予想しつつ...

けっこう、品種の説明にそぐわない育ち方をすることもあるのですよね。
横にひろがる習性があるというのを参考にワイルド・イヴを購入して育てて2年目ですが、けっこう高さもでる薔薇です。ティージング・ジョージアも4年目で2.5メートルは越えています。夏が暑すぎるから、背丈が伸びてしまうのかもしれません。

同じ店でパット・オースチンも売っていたのでできればこれは鉢植えで育てたいばらです。

写真はティージング・ジョージア(黄色いイングリッシュローズ)とつるばらを薔薇のきせつに活けたもの。

http://www.fen.co.jp/repetto/index.html#/news

FENからのお知らせで、repettoのショップに日本初上陸だそうです。
repettoはもともとバレエシューズのメーカーでしたが、愛用者がふえて外履き用のファッション・バレエシューズも扱い始めました。

パリ・オペラ座の指定レオタード・レッスンウェアとしてもrepetto(レペット)は名前を知られています。

レッスン・ウェアで一番おすすめなのはウェア・モアですね!
素材も、縫製もデザインもよく、体の動きを綺麗にみせてくれると思います。
スポーツ的なデザインとエレガントさが共存しているという感じが個人的にはするのですが。色も中間色が多く素敵ですね。すこし前にあったMAYAのディープブルー色、フーシャもきれいだと思います。
やはり色は重要ですね。
日本製やアメリカ製のレッスンウェアが太めであわないということはよくありますが、そんな場合もウェア・モアがお薦めだと思います。
子ども用も大人と同じデザインで、お薦めです。

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UK-JAPAN2008事務局から連絡を頂きました。2008年12月末までUK-JAPANのWEBサイトに当ブログの記事も掲載され、公開は3月末までとなっていましたが、国立国会図書館に情報が保存されるとのことです。

国立国会図書館では、インターネット上に公開されている有益な情報を文化遺産として保存するプロジェクト「国立国会図書館インターネット情報選択的蓄積事業(略称:WARP)」を実施してるとのこと。
そのプロジェクトに、UK-Japan 2008 の公式Webサイトも同プロジェクトの一環として保存したい旨の連絡を国立国会図書館から頂いたとのことです。

公式イベントの情報などと併せて、公式webに掲載されたブログの記事も情報として保存対象となるということで嬉しく思います。私自身も、ブログ記事の情報で得られる、色々な人の感じ方や経験などとても参考になることが多いですし、記事を書く際には、自分の体験や私見などが(閲覧している人の)役に立てばよい、表せればよいと思って文章や写真を掲載することが多いので嬉しいニュースです。




2月になってしまいました...2月3月は一番苦手な季節です。
そして忙しい時期でもあり、風邪もなおりにくい時期です...
バラを育ててはや4年目、かなりどのバラも大きくなりました。

DSCN2913

これは2年目のバラ。モダン系ですが..ピエール・ド・ロンサール。
モダン系なのであまり香りはしません。

2月は冬剪定、誘引の時期です。この時期に植え替えや古い枝の整理、好みの形にするための誘引などを行う..のですがまだまだなにもできていません!
日曜しか休みがないのにけっこう所用で潰れ、運よく天気がよくないと作業できませんし、..昨年は熱があるなか、小雨のなかに作業をしていました。
よくバラの季節に花をみにきてくれる人に「すてきですね」と言われるのですが、私の場合、たしかに、趣味というよりも、写真でみた薔薇を実際にさかせてみたい気持ちがつよいというか「こんな風に咲かせたい」「このバラも咲かせてみたい」「こんな風な庭に仕立ててみたい」と思う気持ちが強く..
お店で売られている薔薇を私だったらこんな風に仕立てて育ててみたいという気持ちに駆られるからか...
カレル・チャペックの「園芸家12ヶ月」という本にカレル・チャペックが、美しい花を見て「俺の庭でも咲かんことはあるまい」などと書き連ねて園芸に挑戦している文がありますが、ちょっとそのような感じににています。
(園芸に関するエッセイでは、カレル・チャペックのものよりも、いとうせいこうのエッセイのほうが親近感を感じますが...動植物に対する目線の問題で)

2月は根が休眠しているので、植え替えや、元肥えをいれたり、樹液が下がって枝がやわらかくなっている間にアーチやフェンスに麻紐で枝を結わえたり。
良い芽を選んで(これが難しい)、枝先から3芽くらいのこして、外側についている芽の5ミリ上を剪定するのが基本ですが、タイプによってそれも考慮が必要であれこれ悩みながらの作業です。シュラブ系、ブッシュ系、つるばら系、などなど。
料理やバラは独学ですが、けっこう良い本が出ているので、悩みながらのバラ栽培はおすすめです。鉢植えでも育てていますが、とってもよい香りと自然な色できれいです。イタリア、ドイツ、イギリス、フランスのバラを育てていますが、イタリアのバラとイギリスのバラの香りがすばらしいです。

最近よくルドゥーテのボタニカルアート展もありますが、ナポレオンの妃、ジョセフィーヌのマルメゾンの庭を象徴するバラ、スヴニール・ド・ラ・マルメゾンも育てています。あとやはり、度々書いている、イスファハーンの薔薇のモチーフにはあこがれますね。

VFSH0259

ニュードーンほか、淡い色が魅力の八重さきくらいのクラシックローズ。
香りもよい。

VFSH0141


バラクラ・イングリッシュガーデンのガーデンショップで買った、英国製のデコール。アネモネの少女と対になっている(と思われる)男性神像(らしい)アイビーを植えています。

DSCN2887

イタリアのバラ、ヴァリエガータ・ディ・ボローニャ(18世紀起源のばら)
春にしか咲きません。大変に香りがよいばらで、このバラがたくさん咲くと冬の苦労が報われた!と感じるバラです。

DSCN2897


ハーブ数種類も植えています。高原性の野草類はバラと組み合わせるのが自然さが増してよいのですが、やはり関東は暑いので長野あたりで英国由来の草花を買ってきても、ちゃんと育ってくれないことが多いかもしれません。
やまぼうしの葉も、初夏は瑞々しい。

大変といわれることもありますが..大変だけどそこが良い、そんな風に思います。


生物の世話は大変ですけれど、得られるもののほうが多いです。
動植物好き・嫌いの境界はときどきどの辺りから生じるんだろうかと疑問に思ったりもします。自分の「快さ」だけが目的だと、やはり動植物をモノや手段として見なしているのでははいかと思うことも。

昨年の夏忙しかったので載せていなかった分について少々掲載してみました。
だんだんと剪定するときにも思い切って枝を整理できるようになってきました。

2011年から小学校56年で英語必修化となる。
中学校の英語がその内容を踏まえたところから始まるというのが具体的な変化でわかっているところなのだが、先ほど旺文社が調査を行い、小学校ではどのように感じているかというデータが公開された。
http://www.asahi.com/national/update/0208/TKY200902080137.html
現場教師は53%が不安を感じているという。
これにはいきさつがあり、昨年秋に研修において小学校英語教育について講演があり参加した。担当されたのは埼玉の小学校で英語専任講師を続けてこの問題に詳しい渡邊かやの氏。中国では40年前から英語教育が始まり、韓国では13年目となる。これだけでも英語教育には小学校のある時期にふさわしい方法で行うことが必要なのだが、結局、「どうするか」という具体的な導入として、「現在の小学校の先生に、研修を行い、プリントなどで行える簡単な内容として導入する」というものになりそうなのだというお話。これはいかがなものか、ということなのだが、それは複数の意味で問題があると思われる。
つまり、小学校の先生は英語を教えるために先生になっているのではないのであって、教えるという部分でも、その先生の負担という意味でもあまり得策ではないように思う。
それになぜか、「教員免許の有無」に文科省がこだわるわりには、「英語教育の専門知識やスキル」ということは問題にされていない。
別に小学校の先生に英語が教えられないといっているのではなく、子供に適切に英語を教えることができる能力をもっている人がいるならば、非常勤講師などで導入すればよいのに、それを選択肢にいれていないことが問題であるように思う。
そして現に、子供たちに英語を教えることに、小学校の先生たちは「不安」であると50%以上が回答していることが明らかになった。
たとえばアルクなどが小学校英語指導資格などを扱っているがこうした資格者に担当させることは現段階では考えていないという。

しかし、苦手で英語を教えるのが苦手だと感じている人から、基礎や導入部分を教わるのでは、現在の中学英語の基礎よりもさらに英語ぎらいが広がる可能性もある。
勉強したいと思う意欲は、教化でなく、教授によって開かれる。という教育の原則にも適っていないように思われる。

英語は音声言語だから、そもそもプリントなどを使って、発音・発語を伴わない方法では初期教育としてもあまり有益な部分はないように感じられる。

そもそも、英語教育によって何を目指すのかという部分が曖昧である。

一方では、アカデミックライティングなど、英語で論文がかけるというレベルが必要とされているのに対して(そのため中国では高校の理数は英語で行われているところが多い)もあまり有効ではないし、それよりも、やはりコミュニケーションできる、つまり話せるという意味での「理解」が必要と思われる。
どこか想定している目標がとても半端なのだ。

国外にいくと、日本語は読んだり書いたりできないが、仕事のために、話す・聞くことは大変にうまいという人に沢山出会う。そして大抵かれらは(たった)6ヶ月くらい日本語を勉強したと答える。つまり、英語で論文を書く、ビジネス文書を書くというレベルでないならば、一年勉強して、「話す」「やりとりできる」という目標を設定すればよいのではないだろうか。
物事には様々な段階があるのだから、どこを目標にするのかが明確でなければ、学ぶほうも曖昧な気持ちになるだろう。

また英語は便利な原語だが、母国語は日本語であることも忘れてはならないと感じる。多言語性と、母国語での理解や表現は切り離せない。
(バイリンガル教育でもっとも重視されるのは、「本当に」自分の感情や心理状態を表せる言語としての母国語を「失って」しまうことだそうだ。)

様々な情報がでているが、結局のところ、専任講師やスタッフを雇い入れることは予算的に難しいということも原因らしい。
改めて言うまでもないが、教育とは人間形成であって、現在のだけの問題でもなく、自分の子供だけを問題にしていればよいという問題でもない。日本では、教育は利権がないために、ほどんど専門的に改善しようという議員もいないと聞く。

勿論教育の本質は私的なものだから、各々がどうするかは考えることなのだが、制度として、適材適所の考えが実践されにくい現状が続いていることは残念な思いがする。そして適切な予算がつけられるようにならないのだろう。

公教育が現在なにをもっとも重視しているのか、疑問に思うことがある。
日本とドイツは、イギリス型教育とは異なる「公教育」を行ってきたが、その理念の原型にある、1)自立と自律(理解と判断、義務と権力の行使)2)現在の社会を持続させるための人材育成 にもどこかずれていっているように思うのだが...

教育にはその子供の特質を「取り出して育てる」という役割と意味がある。
これは学校だけでは無理で、本来的には学校と私的教育(家中心)とによって成立つといわれているが、このあたりの問題はまた別の機会に書きたいと思う。

とにかく、より良い状況と実践に近づくことが必要であり、今後もニュースや情報は集めていきたいと感じた調査だった。

『ブーリン家の姉妹』も劇場に見に行きましたが、今春はTHE DUCHESS、スペンサー家の話が公開されるらしいですね、Bunkamuraからメールが来ました。
http://koushakufujin-movie.jp/
コピーのスキャンダル云々というのは一寸どうなのかと思いつつ..映画の内容とまだ公開される映画館が少ないみたいですけれど、ブーリン家同様、イクスピアリか浦和のパルコ辺りで上演してくれないかな...と思っていたりです。
今年はなんだかんだで「天使と悪魔」も見に行ってしまいそうですけれども...

しかしキーラ・ナイトレイも役柄よりも先に「キーラ」という顔が先立っていますね、いいのか悪いのか...(このブログの管理画面にここのところキアヌ・リーブスの映画の広告ばかり出るのですが、キアヌ・リーブスも同様に役柄による変化を感じない気がします..ファンはそのほうがいいのでしょうか、多分そうなんでしょう...)
何をやっても「ケイト・ブランシェット」と感じるのとはまた別の意味でです。ケイト・ブランシェットの場合は良いほうの意味で、なんですけれども。

ところで、アーツ&クラフツ展に関連して、英国映画19世紀を舞台にした映画会があるようです。『ミス・ポター』も『オスカー・ワイルド』も観ましたが、どちらもDVDで観ました。こういうスクリーン上映の機会は良いと思います。『夏時間の庭』はオルセー美術館の協力でできた映画(2008年)らしく気になります。もっと期間があればこの先行上映にも行きたいのですが...ともあれ初夏には通常の上映もされるようです。

「夏時間の庭」は美術品の相続処理がテーマの一つにもなってみるみたいですけれど、個人的には書籍の処理もとても気になることの一つ..貴重本や文献がブックオフ的な「あたらしさ」と「定価」に対して「価格」をつけるシステムでは文献価値などはほとんど考慮されない+書籍絶版や増刷されにくい現状になっているのがとても気懸かりです。

BBCが英国内の13の慈善団体が共同で企画した、募金よびかけの無償放送を拒否、非難が殺到しているというニュース
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-36105720090127

ナクバ(映画)が公開されるという情報を頂いたのでここにも書いておきます。

私がオリエントの考古学関連で調べていたのもやはりこの建国とイスラエルをめぐる5つの考古学的立場を踏まえるというものでした。(すべて聖書に書いてあることを事実で信じるという立場(アカデミックな領域ですら)から出エジプトすらなかったとする立場までかなりの違いがあります。)学科というよりもこれは、現在の構図を理解するために必要な物事だと思います...ガザはエリコがある地区です。
それだけに隠された意図..もまだあるような気もします。果たしてそれは本当に「自衛」のためなのでしょうか。
ちなみに去年の調査だったか、アメリカで「聖書に書いてあることは事実でほんとうにあったこと」と「信じている」人たちは60%を超えているという...これは凄いことですよね...。保守アメリカ白人層かつ「善良」で「比較的裕福な」「中流」ほどその傾向が高く、...そうなれば事実としての「暴力」も「正義」なのでしょう...
ブッシュの先日の演説で繰り返される「正義と悪」の二元論に終始してることとその原理で8年間続いてきたのだと改めて感じましたね..

時事問題や国際関係のニュースは「そもそも」という視点から報道されることはあまりなく、ニュース用語は「基礎知識」「一般常識」という言葉で片付けられてしまうことは少なくない。しかし、「そもそも」という事の発端や解釈を辿っていけば、「一般常識」というものがあまりにも簡略化されてイージーに解されていることも少なくない。ありふれた「イスラム原理主義」「スンナ派」「シーア派」などの違いまで報道されることはなく、しかも「イスラム原理主義」という言葉はイスラーム世界にはない言葉なのに日常的に報道されている。シーアはもともと「党派」という意味だからそのままでは「党派派」という意味になってしまう。もともとはシーア・アリーという意味であって、これはムハンマドの娘ファーティマの婿で甥だったアリーを正当なイスラーム後継者とみなす層を指す。シーア派はどちらかというとプラトン的でスンナ派はアリストテレス的な考え方にたっている。直感智と経験智の重んじ方に差があるといおうか..シーアにはスーフィズム(これはネオプラトニズム的)や神秘主義もある。この辺りは牧野先生の本が大変わかりやすい。
とにかく本来的に多様なのだがそれを、英語圏だといとも簡単に考えるためか、複雑なものを簡単にとらえようとするからなのか、英語圏経由でもたらされるニュースも酷く簡略化されている。日本のジャーナリズムにおいて、それぞれの専門家の意見や解釈を含めて報道されることをもっと望みます。



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